あわや
あわや
副詞頻度ランク #36213 · 青空 216 例
標準
nearly
文例 · 用例
」 とあとよりいいたるはわが家につかいたる下男の声に似たるに、あわや出でむとせしが、恐しきもののさはたばかりて、おびき出すにやあらむと恐しさは一しお増しぬ。
— 泉鏡花 『龍潭譚』 青空文庫
国賊逆徒、売国奴、殺せ、撲れと、衆口一斉|熱罵恫喝を極めたる、思い思いの叫声は、雑音意味も無き響となりて、騒然としてかまびすしく、あわや身の上ぞと見る眼|危き、ただ単身なる看護員は、冷々然として椅子に恁りつ。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
鋭い怯えがたびたび来て、あわや叫び声を出しそうだった。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
あわや台座に留まろうとして、術の施す隙なき状に、そのまま仰向けに黄昏の地に吸われたが、白脛を空に土を蹴て、褄をかくして俯向けになって倒れた。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
市郎は我が背後で微に物の動く気息を聞いたので、何心なく顧ると、驚くべし彼のお杉|婆は手に磨ぎ澄したる小刀を振翳して、あわや彼を突かんとしているのであった。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
するとまた或日来た青年の手紙は強請的な哀願にしおれて、むしろかの女の未練やら逡巡やらのむしゃむしゃした感情を一まとめにかき集めて、あわや根こそぎ持ち去って行きそうな切迫をかの女に感じさせた。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
妙子が御持参の花だから、」「…………」「君がどうと云う事も無いのなら、一本二本惜むにゃ当るまい、こんなに沢山あるものを、」「…………」「失敬、」 あわや抜き出そうとする。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
理順は既に室に迫って、あわや開けようとすると、どこに居たか、忽然として、母夫人が立露れて、扉に手を掛けた医学士の二の腕を、横ざまにグッと圧えて……曰く、「院長。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
作例 · 標準
あわやという時に助け船が来た。
あわや事故になるところだった。
あわや倒産という危機を脱した。
あわや死亡という重傷を負った。