官員
かんいん
名詞
標準
government official
文例 · 用例
燕王|位に即きて、諸官員の職を抛って遯去りし者の官籍を削る。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
斯様いう長官が居無くて太平の世の官員は石炭ばかり気にして焚べて仕合せな事である。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
維幾は怒つて下総の官員にも将門にも移牒して、玄明を捕へて引渡せと申送つた。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
……「早瀬の細君はちょうど(二十)と見えるが三だとサ、その年紀で酸漿を鳴らすんだもの、大概素性も知れたもんだ、」と四辺近所は官員の多い、屋敷町の夫人連が風説をする。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
官員で、朝帰りで、洋服で、釣ってりゃ馬鹿だ、と天窓から呑んでかかって、中でも鮒らしい奴の黄金鎖へ手を懸ける、としまった!
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
二人乘、小官員と見えた御夫婦が合乘也。
— 泉鏡花 『彌次行』 青空文庫
公侯伯子男の華族さんも、大臣次官の官員さんも婢がためには皆野暮なお客である。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
深淵と云う人は大きい官員にはない。
— 森鴎外 『鼠坂』 青空文庫
作例 · 標準
明治維新を経て、髷(まげ)を落としフロックコートに身を包んだ官員たちが、新政府の庁舎を忙しなく行き交っていた。
「おい、官員さんよ、そんなに木で鼻をくくったような態度を取らなくてもいいじゃないか」と、街の職人は事務的な対応に苦々しく吐き捨てた。
平民出身ながらも文官試験に合格し、官員としての地位を築いた彼は、故郷の村では立身出世の鑑(かがみ)として迎え入れられた。
鹿鳴館での舞踏会には、時の権力者である高官から末端の官員にいたるまで、欧米化の象徴として正装で出席することが求められた。