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大鎧

おおよろい
名詞
1
標準
box-shaped heavy armour, esp. used on horseback
文例 · 用例
で、本文通り、黒革縅の大鎧、樹蔭に沈んだ色ながら鎧の袖は颯爽として、長刀を軽くついて、少し屈みかかった広い胸に、兵の柄のしなうような、智と勇とが満ちて見える。
泉鏡花 七宝の柱 青空文庫
氏郷が風雪出陣の日に直膚に鎧を着たというのも、ふざけ者が土用干の時の戯れのように犢鼻褌一ツで大鎧を着たというのでは無く、鎧直垂を着けないだけであったろうが、それにしても寒いのには相違無かったろう。
幸田露伴 蒲生氏郷 青空文庫
如何にこれから戦に赴く途中であるとしても、皆具取鎧うて草摺長にザックと着なした大鎧で茶室へも通れまいし、又如何に茶に招かれたにしても直に其場より修羅の衢に踏込もうというのに袴肩衣で、其肩衣の鯨も抜いたような形も変である。
幸田露伴 蒲生氏郷 青空文庫
茶の道に押掛の客というも有るが、これが真個の押掛けで、もとより大鎧|罩手臑当の出で立ちの、射向けの袖に風を切って、長やかなる陣刀の鐺あたり散らして、寄付の席に居流れたのは、鴻門の会に樊※が駈込んで、怒眼を円に張って項王を睨んだにも勝ったろう。
幸田露伴 蒲生氏郷 青空文庫
この時越の本庄、安田、長尾隊は甲の両角、内藤隊と甲軍の右翼で接戦し、甲軍の死傷漸く多く、隊長両角豊後守虎定は今はこれまでと桶皮胴の大鎧に火焔頭の兜勇ましく逞しき葦毛に跨り、大身の槍をうちふって阿修羅の如く越兵をなぎたおしたが、槍折れ力つきて討死した。
菊池寛 川中島合戦 青空文庫
福井は家重代の大鎧をきて、兜をかぶって太刀を佩いて泳いだ。
岡本綺堂 鐘ヶ淵 青空文庫
かの碁盤忠信のごときは彼が専売であるにもかかわらず、吉野山雪中の立廻りなどは、猿之助の横川覚範にかえって薙ぎ立てられる形で、大鎧をきて重い兜をかぶって奮闘する彼の太刀先や足どりがとかくにみだれがちであるのを、私ははらはらしながら見物していた。
岡本綺堂 明治劇談 ランプの下にて 青空文庫
その武者ぶりの凄じさは、昔「ぺりして」の豪傑に「ごりあて」と聞えたが、鱗綴の大鎧に銅の矛を提げて、百万の大軍を叱陀したにも、劣るまじいと見えたれば、さすが隣国の精兵たちも、しばしがほどは鳴を静めて、出で合うずものもおりなかつた。
芥川龍之介 きりしとほろ上人伝 青空文庫
作例 · 標準
例句