浸染
しんぜん異読 しんせん
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
dip-dyeing
文例 · 用例
霧はフツ、フツと渦巻く、偃松に白く絡んで、火事場の烟でも立つように、虚空を迷っている、天幕の屋根の筋目から仰ぐと、暗灰色の虚空が壁のように狭くなって、鼻の先に突っ立っている、雨と知りながらも、手を天幕の外へ出すと、壁から浸染み出る小雨に、五本の指が冷やりとする、眼がやっと醒める。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
」城ヶ|沼十九「其の入道の、のそ/\と身動きするのが、暗夜の中に、雲の裾が低く舞下つて、水にびつしより浸染んだやうに、ぼうと水気が立つので、朦朧として見えた。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
この浮世三分五厘と脂下って世間を茶にする江戸作者の洒落な風は江戸の文化に親しむものの大部分が浸染していたので、強ち硯友社のみに限らなかった。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
噂話や世間の物語以上に、箇に又は箇の浸染した全に到達しなければ、本当の意義をつかんだとは言へない。
— 田山録弥 『雨の日に』 青空文庫
どうも危いので、思ふやうに動かせませなんだが、それでもだいぶ創が附きましたやうで、鏡は見ませんが、血が浸染んで居りますか。
— 上司小劍 『死刑』 青空文庫
しかし、駆黴剤の浸染はかくし了せぬ素姓をいう……、いまこの暗黒街を統べる大|顔役二人が、折竹になに事を切りだすのだろう。
— 遊魂境 『人外魔境』 青空文庫
しかも、歯がないせいか、顔が奇妙な提灯のような伸縮をして、なんとも云えぬ斑点のような浸染のようなもので埋まっている。
— 小栗虫太郎 『地虫』 青空文庫
」 私はテレピン油で拭いた後のグリインの浸染んだ掌を開いて良人に見せました、「リラへ行つて洗ふさ。
— 與謝野寛、與謝野晶子 『巴里より』 青空文庫
作例 · 標準
伝統的な技法である浸染を用いて、美しい藍色の布を染め上げた。
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このTシャツは、一点一点手作業で浸染して作られています。
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色落ちを防ぐため、浸染した後はしっかりと水洗いする必要がある。
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標準
being gradually influenced (by)
作例 · 標準
その思想は、人々の心にゆっくりと浸染していった。
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子供たちは、周りの環境から無意識のうちに多くのことを浸染していく。
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長年住むうちに、その土地の文化や習慣が自分にも浸染してきたのを感じる。
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