小母
おば
名詞頻度ランク #6018 · 青空 1547 例
標準
old lady
文例 · 用例
いよいよ出掛けに靴を穿いてゐる時、祖母がやつて来て、「小母さん達は立派な仕度をして来てをるだらうね」といつた言葉を胸にくりかへしながら、彼は田圃路を歩いた。
— 中原中也 『分らないもの』 青空文庫
「福岡の小母さんは別嬪だけれど、足の指が、右だか左だか一本ないさうな……」 何時ぞや、父がそんなことを言つてたのをフト思ひ出した。
— 中原中也 『分らないもの』 青空文庫
ある日宅の女中が近所の小母さん達二、三人と垣根から隣を透見しながら、何かひそひそ話しては忍び笑いに笑いこけているので、自分も好奇心に駆られてちょっと覗いてみると、隣の裏庭には椅子を持出してそれに楠さんが腰をかけている。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
僕が美味しい美味しいと、そのお魚フライを食べてゐると、やがてツカツカと、白い大きい※ーレをかぶり、青い洋服に薄い焦茶のストッキングをはいた、大きなアメリカの小母さんが這入つて来ました。
— 中原中也 『夜汽車の食堂』 青空文庫
僕は怖くなつて、とてもそのアメリカの小母さんの顔が見てはゐられなくなつて、窓の方に眼を向けると、雪の原には月が一面に青々と光つて、なんだか白熊たちは雪達磨をこしらへてゐるのでした。
— 中原中也 『夜汽車の食堂』 青空文庫
その近くで柿本は、小母の一家がどうしているか、それを気にかけていた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
彼は、居留民保護の名で、盲腸炎の小母を見舞に帰るひまもなくせき立てられて、あわたゞしく、こゝまでやって来た。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
戦争の恐怖以外に柿本は、中ン条の小母が子供を殺され、家がすっかり掠奪され、明日から宿も、食物もない心配で、くしゃ/\していた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
作例 · 標準
例句