足の指
あしのゆび
表現名詞
標準
toe
文例 · 用例
「福岡の小母さんは別嬪だけれど、足の指が、右だか左だか一本ないさうな……」 何時ぞや、父がそんなことを言つてたのをフト思ひ出した。
— 中原中也 『分らないもの』 青空文庫
それで手足の指などは自分のからだの一部とは思われないように冷え凍えてこちこちしている代わりに頭の中などはいいかげんにあたたかいものがよい程度に充実しているような気がしている。
— 寺田寅彦 『春六題』 青空文庫
焼砂が足の指先に、ザクザク障るので、闇の中でも裾野を歩くという意識があるだけだ。
— 小島烏水 『雪中富士登山記』 青空文庫
やがてシンミイダンスが終って素足の踊子達が誇らしげにテーブルのうえに美しく化粧された足の指を投げ出した。
— 吉行エイスケ 『孟買挿話』 青空文庫
そうして足の指の爪を毒々しいまっかな色に染めているのであった。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
早速に一人が喜助と云う身で、若い妓の袖に附着く、前後にずらりと六人、列を造って練りはじめたので、あわれ、若い妓の素足の指は、爪紅が震えて留まる。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
師走の算段に驅け※つて五味坂で投出された、此の時は、懷中げつそりと寒うして、心、虚なるが故に、路端の石に打撞かつて足の指に怪我をした。
— 泉鏡太郎 『麻を刈る』 青空文庫
湖の小波が誘うように、雪なす足の指の、ぶるぶると震えるのが見えて、肩も袖も、その尾花に靡く。
— 泉鏡花 『小春の狐』 青空文庫
作例 · 標準
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