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空隙

くうげき
名詞名詞-の形容詞
1
標準
vacant space
文例 · 用例
そして事情の許す限りは物質を空隙のないコンチニウムと見做す事によってその運動や変形を数学的に論じる事が出来た。
寺田寅彦 厄年と etc. 青空文庫
雪が氷のように透明でないのはつまり雪片の中に空隙が沢山あるためで、丁度ガラスの粉が真白なようなわけである。
寺田寅彦 雪の話 青空文庫
これはどういうわけかというと、砂粒が自然のままに落ち着いている時は、粒の間の空隙がなるたけ少ないようになっているが、足で踏んだりすると、その周囲の所は少し無理がいって空隙が多くなり、近辺の水を吸い込むからです。
寺田寅彦 夏の小半日 青空文庫
併しいつもの時間になって、オテル・ド・ロンの鉄門が見え出すと妾は佐野の亢奮し、やつれた顔が車窓に映るような気がして、慌てて車内の空隙に現れた心影を妾は払いました。
吉行エイスケ バルザックの寝巻姿 青空文庫
音響もまた原子の発散によるものと考えるから、音が壁を通過するのも壁の原子間に空隙があるからだと言って説明している。
寺田寅彦 ルクレチウスと科学 青空文庫
しかし実際壁の元子間に空隙が少しもなく、従って完全剛体であったら、音のエネルギーは通過し得ないであろう。
寺田寅彦 ルクレチウスと科学 青空文庫
電火の驚くべき器械的効果は、きわめて微細なる粒子が物質間の空隙を大なる速度で突進するによるとの考えは、近年のドルセーの電撃の仮説に似ている。
寺田寅彦 ルクレチウスと科学 青空文庫
もっとも割れ目の空隙が厚くなるほど、これを充填した血液の水分は蒸発し、有機物は次第に分解変化して効力を失うであろうから、やはり目に見えない程度の分子的な割れ目に対して最も効力を発揮するであろうと考えられる。
寺田寅彦 鐘に釁る 青空文庫