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樟脳

しょうのう
名詞
1
標準
camphor
文例 · 用例
樟脳とナフタリンの匂いのするスカートと花模様の袂がごちゃごちゃに玄関で賑わって六日目の朝、妹たちが到着した。
岡本かの子 百喩経 青空文庫
捕って来た虫は熱湯や樟脳で殺して菓子折りの標本箱へきれいに並べた。
寺田寅彦 花物語 青空文庫
その祭日に祠を常緑葉と花で飾り、石造の神像を丹と油で塗り替え、花鬘をその頸にかけ、果を供え、樟脳に点火して薫らせ廻り、香を焼き飯餅を奉る、祠官神前に供えた椰子を砕き一、二片を信徒に与う。
猴に関する伝説 十二支考 青空文庫
今でこそ樟脳臭いお殿様の溜の間たる華族会館に相応わしい古風な建造物であるが、当時は鹿鳴館といえば倫敦巴黎の燦爛たる新文明の栄華を複現した玉の台であって、鹿鳴館の名は西欧文化の象徴として歌われたもんだ。
――新文学の曙光―― 四十年前 青空文庫
すると樟脳や包袋の香りと一緒に、長らく蔵われていたものの古臭いような、それでいて好もしい、匂いも錯って鼻を打ってくるのでした。
鷹野つぎ 虫干し 青空文庫
何しろ結構な仕立で、何卒樟脳をどつさり入れてね……」 博士はイプセンの流行つた当時守り本尊の沙翁をしまひ込んだと同じ程度の鄭重さで、そのフロツクコートをまた箪笥に蔵ひ込んでしまつた。
大正五(一九一六)年 茶話 青空文庫
譬へていつたら朝と晩、総督と生蕃、砂糖と樟脳、成功と失敗といつたやうなもので、それを選ぶにしても鉛筆は人間の頭よりもずつと公平に判断するさうだ。
大正五(一九一六)年 茶話 青空文庫
尤も数多い図書館の管理者には、書棚に樟脳や、ナフタリンをちよつぴり包んで、それで結構消毒の目的は達せられてゐるやうに思つてゐる向もあるが、そんな事では消毒にも何にもならない。
大正七(一九一八)年 茶話 青空文庫
作例 · 標準
タンスから冬物を出したら、樟脳の独特な香りが部屋いっぱいに広がった。
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樟脳は昔から防虫剤として使われており、着物を守るために欠かせないものだ。
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彼は樟脳の匂いを嗅ぐと、おばあちゃんの家の和室を思い出すという。
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ウィキペディア

樟脳(しょうのう)は、分子式 C10H16Oで表される二環性モノテルペンケトンの一種である。カンフルあるいはカンファー(蘭: kamfer、独: Kampfer、英: camphor、仏: camphre)と呼ばれることもある。IUPAC命名法による系統名は 1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オン、また、母骨格のボルナンが同命名法における許容慣用名であるため、そこからボルナン-2-オン(bornan-2-one)、2-ボルナノンなどの名称が誘導される。ほかの別名は、1,7,7-トリメチルノルカンファー、2-カンファノン、2-カンフォノン、またはカラドリル。

出典: 樟脳 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0