小嚢
しょうのう
名詞
標準
follicle
文例 · 用例
月見草の花が白い、カケス畑を知らぬ間に過ぎて、自動車はスケッチ帳入りの小嚢を手に下げた茨木君と私と長男隼太郎外、強力一人を大野原に吐き出して、見送りのため同乗せられた大山さんと、梅月の主人をさらって、影を没してしまう。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
自分は小嚢から沈子を出して与え、かつそのシカケを改めて遣ろうとした。
— 幸田露伴 『蘆声』 青空文庫
これより吾々は同郷人の悲しき最後の勤めを果しまするによって、よウくお目にとめてご覧ありたい」 そういってから、腰に吊していた匕首を抜き、三度死人の頬に触れ、死人の毛髪を少し切り取って胸の小嚢に納め、それから柩に向って手をうちながら、荘重な声で、|即席の埋葬歌を唄い出した。
— タラノ音頭 ――コルシカ島の巻―― 『ノンシャラン道中記』 青空文庫
またアジア、アフリカの砂漠地方に住む普通の駱駝は、砂漠の船という異名をさえ付けられた重宝な獣で、胃の周囲には多数の小嚢がついてあって、水のたくさんあるとき充分にその中へ貯えこんでおくゆえ、一回水を飲めばよく十日以上も渇に堪えることができる。
— 丘浅次郎 『動物の私有財産』 青空文庫
砲の前車には燕麦の袋が積込まれて、それに防水布の覆いがかけてあるし、砲身はというと、べた一面に茶沸かしだの、兵隊の背嚢だの小嚢だのが吊り下げられて、その有様たるやさながらに、どうしたわけだか人間や馬にひしひしと取巻かれてしまっている小っちゃな無害の動物といった恰好である。
— ПОЦЕЛУЙ 『接吻』 青空文庫
痩せ型で背が高く、これを「曹瞞伝」の描くところに従っていえば、――佻易ニシテ威ナク、音楽ヲ好ミ、倡優、側に在リ、被服|軽絹、常ニ手巾細物ヲ入レタル小嚢ヲ懸ケ、人ト語ルニハ戯弄多ク、歓ンデ大笑スルトキハ、頭ヲ几ニ没スルマデニ至リ、膳ノ肴ヲ吹キ飛バスガ如キ態ヲナス。
— 出師の巻 『三国志』 青空文庫
お寺ならばと申しましたところをみますと、では、そなた興照寺のお小僧さんでありましょうのう」「あい。
— 開運女人地蔵 『右門捕物帖』 青空文庫
さだめし、もうよほどのお年でありましょうのう」「いえ。
— 開運女人地蔵 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
顕微鏡で観察すると、細胞の表面に無数の小嚢が形成されているのが見えた。
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皮膚のトラブルを調べたところ、小嚢の周辺で炎症が起きていることが分かった。
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体内では、ホルモンなどの物質が小嚢に包まれて運搬されている。
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