達文
たつぶん
名詞
標準
skilled writing
文例 · 用例
亭主は道楽者で、内を外に遊び歩くためでもありましょうが、お千恵さんはいつか自分の屋敷の若侍の安達文次郎という者と密通していて、今度の甲府詰めを機会にかの百両をぬすみ出して、二人は駈け落ちをするという相談を決めたんです。
— 大森の鶏 『半七捕物帳』 青空文庫
▼最近の小林秀雄君や、林房雄君達文学界一党の言説を見ると、今ではこれらの人々の言説は既に「無邪気ではない――」といふことを痛感させるものが多い。
— 大波小波 『小熊秀雄全集-20』 青空文庫
私達文芸を一生の伴侶にするものは、もつと打開いた心持でゐなければならなくはないか。
— 田山録弥 『半日の閑話』 青空文庫
プーシキンの短篇『スペードの女王』の一節であるが、原文は極めて凝縮されながら、しかも平明|暢意のプーシキン一流の達文である。
— 神西清 『飜訳遅疑の説』 青空文庫
……山村暮鳥 大正の初め頃は、現今のように沢山の雑誌は発刊されていなかったが、それでも、毎月の雑誌発行の数は私達文学青年には、毎月新しいぎょっとした衝撃を与えた。
— 室生犀星 『我が愛する詩人の伝記』 青空文庫
これは全集の第六巻の内「近世美学の三画期と今日の課題」(一八九二)の全訳で、訳文も嫌味のない達文だし、訳注の親切なのも有難い(なお同氏にはE・ウーティツの『美学史要』の訳もある)。
— 戸坂潤 『読書法』 青空文庫
八人がいるところは、「居間」と呼ばれる、ベッドふたつぶんより、すこしせまいぐらいの空間で、二枚のマットレスを強引に押しこんである。
— 第1章 ローラーコースター、1966年 『45回転の夏』 青空文庫
作例 · 標準
彼の綴る達文は、まるで目の前に情景が浮かび上がるような臨場感に満ちている。
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若手ながら、これほどの達文を書ける記者は滅多にいないと編集長も太鼓判を押す。
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達文家として知られた彼も、恋文だけは何度も書き直しては破り捨てていたという。
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