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悲愁

ひしゅう
名詞
1
標準
grief
文例 · 用例
眼は冷く、女房の殺人の現場を眺め、手は平然とそれを描写しながらも、心は、なかなか悲愁断腸のものが在ったのではないでしょうか。
太宰治 女の決闘 青空文庫
「芭蕉に、逝く春や鳥|啼き魚は目に涙といふ句がありますが、何だか超人間の悲愁な感じがしますわ。
岡本かの子 青空文庫
かうして、背戸に泣く虫の音もいたく衰へた秋の夜長、親子三人枕を並べはしたが、思ひ/\の悲愁に満ちた不眠の幾夜、分けても釜貞にとつては辛い苦しい悪夢の夜が続くのであつた。
幸田露伴 名工出世譚 青空文庫
あはれ、聴け、光は噎び、海顫ひ、清掻焦がれ眩暈めく悲愁の極、苦悶そふ歓楽のせてキユラソオの紅き帆ひびく。
北原白秋 邪宗門 青空文庫
汝がもとに両手をあてて眼病の少女はゆめみ、欝金香くゆれるかげに忘られし人もささやく、げに白き椅子の感触はふたつなき夢のさかひに、官能の甘き頸を捲きしむる悲愁の腕に似たり。
北原白秋 東京景物詩及其他 青空文庫
四十二年十月  瞰望わが瞰望はありとあらゆる悲愁の外に立ちて、東京の午後四時過ぎの日光と色と音とを怖れたり。
北原白秋 東京景物詩及其他 青空文庫
)獣医の家は家畜の毛もていろどられ、歯科病院の帷は入歯のごとき色したり、その真中にただひとつ、研ぎすましたる悲愁か、冷き理髪の二階より、剃刀の如く閃々と銀の光は瞬けり。
北原白秋 東京景物詩及其他 青空文庫
わが夢はあなその空に濡れつつも燃ゆる悲愁
北原白秋 第二邪宗門 青空文庫
作例 · 標準
故郷を離れる際の悲愁は、時間が経っても薄れることはなかった。
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彼女の目には、深い悲愁の色が宿っていた。
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彼の作品には、人生の無常と悲愁が色濃く表現されている。
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