業因
ごういん
名詞
標準
karma
文例 · 用例
心からこれを唱へれば、懺悔の心がいつか自分の過去現在未来に渡つて泌み入り、悪業が自然と滅して行く」 宗右衛門は、いつか眼に見えぬ形をなさぬ業因を自分の過去に探り初めてゐた。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
しかし、それも結局、やくざ者を用捨なく解雇し、懲戒するだけであつて、その償ひは質の好い使用人を優待することで充分償はれてゐる筈であるが……はて何であらう、何が斯うまで酷く自分の今の運命に祟つて来た業因であらう※「まあ何でもよい、あまりな、その一念を、ひとつ所に凝らさぬがよい。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
彼はなほ委細に彼の身辺に何か業因らしいものを認めようとあせつた。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
三十余年前自分が身を浄めて土台を据ゑたこの屋敷内へ、どうしてあの様な浅ましい妄鬼――否々、何の業因が不憫な娘達の異形となつて現はれたのか。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
(これも何かの業因からかな) 宗右衛門は眼を閉ぢて、なほ深々と、くらやみのなかへうづくまつた。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
「仏様へ御供養でございますぞい」 彼は、この上、やがて何事かの業因になるとも知れぬ我が家産を、斯んなにして散じて行くのにも幾らかの安心を持つた。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
馬琴の深く因果の理法を信ずるや、普通の作家の如く行の奇跡を以て伏姫の業因を断たしむることなく、却つて彼八行の珠玉を与へて、伏姫の運命の予言者とならしめ指導者とならしめたるもの、支那小説の古套とは言へ馬琴の妙筆にあらざれば、斯の如き照応を得ること能はざらむ。
— 北村透谷 『処女の純潔を論ず』 青空文庫
斯くの如くにして業因業果の全く盈満するまでは、一箭の飛んで勢の尽くるまでは、落ちざるが如きを示せり。
— 北村透谷 『処女の純潔を論ず』 青空文庫
作例 · 標準
彼の不幸は、過去の業因によるものだと老僧は語った。
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仏教では、善行が悪行を上回る業因となると教えられる。
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彼の人生を左右する業因は、生まれたときから決まっていたのだろうか。
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