身中
しんちゅう
名詞
標準
within one's body
文例 · 用例
そして此の教師が如何にも学校を自分のものゝやうな態度で何事でもするのは、此の教師の出身中学が此の中学だからなのだと平気で今は思はれた。
— 中原中也 『校長』 青空文庫
高等学校にはいっていたとき、そこの歴史の坊主頭をしたわかい教授が、全校の生徒の姓名とそれぞれの出身中学校とを悉くそらんじているという評判を聞いて、これは天才でなかろうかと注目していたのだが、それにしては講義がだらしなかった。
— 太宰治 『彼は昔の彼ならず』 青空文庫
あとで知ったことだけれど、生徒の姓名とその各々の出身中学校とを覚えているというのは、この教授の唯一の誇りであって、それらを記憶して置くために骨と肉と内臓とを不具にするほどの難儀をしていたのだそうである。
— 太宰治 『彼は昔の彼ならず』 青空文庫
今、この白樺の幹の蔭に、雀を狙う黒い猫みたいに全身緊張させて構えている男の心境も、所詮は、初老の甘ったるい割り切れない「恋情」と、身中の虫、芸術家としての「虚栄」との葛藤である、と私には考えられるのであります。
— 太宰治 『女の決闘』 青空文庫
弁護のしついでに、この男の、身中の虫、「芸術家」としての非情に就いても、ちょっと考えてみることに致しましょう。
— 太宰治 『女の決闘』 青空文庫
谷山家の獅子身中の虫となって、私を半狂人になるまで苦しめ抜く計画を、冷静にめぐらしていたケダモノが、その新聞記者だったのです。
— 夢野久作 『キチガイ地獄』 青空文庫
蝶吉に肱鉄砲を食ッて、鳶頭に懐中の駒下駄を焼かれた上、人の妓を食おうとする、獅子身中の虫だとあって、内の姉御に御勘気を蒙ったのを、平蜘蛛で詑を入れて、以来きっと心得まするで、何卒相変りませず、今夜も来ている。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
言う、学に三ツの時あり、一ツは身中の時、二ツは年中の時、三ツは日中の時である。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
作例 · 標準
薬が身中に浸透し、次第に痛みが和らいできた。
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身中に宿る病魔と闘い続ける毎日だ。
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彼の身中には、まだ未熟な部分が多い。
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