近臣
きんしん
名詞
標準
vassal
文例 · 用例
今は斯様よとそれにて御自害あり、近臣一同も死出の御供、城は火をかけて、灰今冷やかなる、其の残った臣下の我等一党、其儘に草に隠れ茂みに伏して、何で此世に生命生きようや。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
正中二年十月と言えば、後醍醐天皇が、藤原資朝、藤原俊基等の近臣と王政の復古を謀って、その謀の泄れたいわゆる正中の変の起った翌月のことであるが、その二十一日に、山城、近江の二箇国に強震があって、日吉八王子の神体が墜ち、竹生島が崩れた。
— 田中貢太郎 『日本天変地異記』 青空文庫
その相手は太祖の近臣で楊という美少年であった。
— 岡本綺堂 『雪女』 青空文庫
数旬ののちようやく蘇武の身体が恢復すると、例の近臣|衛律をやってまた熱心に降をすすめさせた。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
この頃になってようやく叔孫にも、この近臣に対する疑いが湧いて来た。
— 中島敦 『牛人』 青空文庫
家人や他の近臣を呼ぼうにも、今までの習慣でこの男の手を経ないでは誰一人呼べないことになっている。
— 中島敦 『牛人』 青空文庫
慶喜は、六日夜大阪に退き、同夜近臣数人と天保山沖で軍艦開陽艦に乗ろうとしたが、暗夜のため見つからず、先ず米国砲艦イロユイスに身を寄せ、翌七日開陽艦に移乗し、八日の夜抜錨して江戸に向った。
— 菊池寛 『鳥羽伏見の戦』 青空文庫
「あの縁にいた三人目の男を見知ったものはないか」 側には本多正純を始めとして、十余人の近臣がいた。
— 森鴎外 『佐橋甚五郎』 青空文庫