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杯洗

はいせん
名詞
1
標準
small vessel or bowl in which sake cups are rinsed
文例 · 用例
ですけれども、最うその時、あの妓の呼吸は絶えていたのです――あの日は、小雪さんは、大変にお酒を飲んでいたんですってね、茶碗で飲んで、杯洗まであけたんだそうですね。
泉鏡花 浮舟 青空文庫
撫子、銚子、杯洗を盆にして出で、床なる白菊を偶と見て、空瓶の常夏に、膝をつき、ときの間にしぼみしを悲む状にて、ソと息を掛く。
――其一幕―― 錦染滝白糸 青空文庫
また杯洗を見て、花を挿直し、猪口にて水を注ぎ入れつつ、ほろりとする。
――其一幕―― 錦染滝白糸 青空文庫
杯洗、鉢肴などを、ちょこちょこ運んで、小ぢんまりと綺麗に並べる中も、姉さんは、ただ火鉢をちっとずらしたばかり、悄れて俯向いて、ならば直ぐに、頭が打つのを圧えたそうに、火箸に置く手の白々と、白けた容子を、立際に打傾いで、熟と見て出ようとする時、「食うものはこれだけか。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
」 と立身上りに、盞を取って投げると、杯洗の縁にカチリと砕けて、颯と欠らが四辺に散った。
泉鏡花 南地心中 青空文庫
四 鮎の大きいのは越中の自慢でありますが、もはや落鮎になっておりますけれども、放生津の鱈や、氷見の鯖より優でありまするから、魚田に致させまして、吸物は湯山の初茸、後は玉子焼か何かで、一|銚子つけさせまして、杯洗の水を切るのが最初。
泉鏡花 湯女の魂 青空文庫
五人一座の二人までは敷かせる座蒲団の模様が違って、違った小紋も、唐草も、いずれ勧工場ものにあらざるなく、杯洗と海苔とお銚子が乗って出るのも、牛屋のちゃぶ台の真中へ丸く木を填めてあろうという組織であるのに、お座料がまた必ずしもお安くない。
泉鏡花 湯島詣 青空文庫
」 梓は猪口を拾って、杯洗の水を切り、「結構な訳ね、宜しければ、どうぞこれへ、」「おやおや唯今内の人におことづけをなさいました、蝶吉|姐さんに酌をして欲しいと仰有いますのは、ちょいとお前さんかい。
泉鏡花 湯島詣 青空文庫
作例 · 標準
本格的なお茶屋の座敷では、朱塗りの杯洗に水を張り、客が盃を洗うための用意がされていた。
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骨董市で見つけた古い杯洗を、あえて花器として使って玄関に飾っている。
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江戸時代の宴会の様子を描いた浮世絵には、酌み交わされる盃の傍らに必ず杯洗が描かれている。
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