行書
ぎょうしょ
名詞
標準
semi-cursive style (of writing Chinese characters)
文例 · 用例
方針は立つたが、たつた十四行書くために、こんなに手数がかゝるのではとガツカリす。
— 中原中也 『我が詩観』 青空文庫
私は部屋の机のうえに原稿用紙をひろげて、「初恋の記」と題目をおおきく書き、それから、或る新進作家の名前を――いまは私の名前を、書き、それから、二三行書いたり消したりして苦心の跡を見せ、それを女中たちに見えるように、わざと机のうえに置きっぱなしにして、顔をしかめながら、そとへ散歩に出るのだった。
— 太宰治 『断崖の錯覚』 青空文庫
「初恋の記」――私が或る新進作家の名前でもって、二三行書きかけているその原稿を本気に書きつづけようとしたのであった。
— 太宰治 『断崖の錯覚』 青空文庫
一日氏の机上においてある紙片を見ると英語で座右の銘とでもいったような金言の類が数行書いてあった。
— 寺田寅彦 『読書の今昔』 青空文庫
二三行書いて、新しい煙草に火をつけ、そして、一休みするつもりで、ペンを置いて、かたわらの新聞を取り上げて、読んでいるうち、小田はどきんとした。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
明治卅四年十一月六日灯下ニ書ス東京 子規 拝 倫敦ニテ 漱石 兄 此手紙は美濃紙へ行書でかいてある。
— 夏目漱石 『『我輩は猫である』中篇自序』 青空文庫
一行書くすら容易ではない。
— 夏目漱石 『艇長の遺書と中佐の詩』 青空文庫
一行書いては消し、いや、その一行も書けぬだらう。
— 太宰治 『猿面冠者』 青空文庫