隷書
れいしょ
名詞
標準
clerical script (ancient, highly angular style of kanji)
文例 · 用例
建築の出来上がった時、高塀と同じ黒塗にした門を見ると、なるほど深淵と云う、俗な隷書で書いた陶器の札が、電話番号の札と並べて掛けてある。
— 森鴎外 『鼠坂』 青空文庫
その銅像の銘には古賀得四郎氏揮毫の隷書で左の意味の文句が刻んで在る。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
篆書でも隷書でも草書でも、学ばずして見事に書くので、見る人みな驚嘆せざるはなかった。
— 夷堅志 『中国怪奇小説集』 青空文庫
それによつて見ると、隷書と同時に正書行書も行はれて居つた形跡が明かで、隷書と正書を一紙の中に書いて居るのもあり、又王羲之と大抵同時代の文書の中には、既に行書すらも行はれて居ることが證明される。
— 内藤湖南 『北派の書論』 青空文庫
山懐の萩の生えた赫土を切りわったようなところに、一つの温泉がある、そこには何だか難かしい隷書の額がかかっていたので、或る日、裏道づたいに偶然そこへ出て来た私たちが好奇心をうごかされてガラス窓をあけてみた。
— 宮本百合子 『上林からの手紙』 青空文庫
謡曲に造詣深いところから、絹地に金泥で扇面を描き、その扇面に得意の隷書体で、「謡曲十五徳――不行知名所、在旅得知者……。
— 豊島与志雄 『失策記』 青空文庫
複雜不便なる古文を省略して、所謂秦篆を作り、更に之を平易にして隷書を作つた。
— 桑原隲藏 『秦始皇帝』 青空文庫
父は当時いつも「無声」という号をつかい、隷書のような書体でサインして居る。
— 宮本百合子 『中條精一郎の「家信抄」まえがきおよび註』 青空文庫
作例 · 標準
その石碑には、力強くも風格のある隷書で、建立の由来が刻まれていた。
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彼は書道の時間に、波磔(はたく)と呼ばれる隷書独特の運筆を練習した。
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紙幣に印刷されている「日本銀行券」の文字は、隷書を基にしたデザインだ。
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