終宵
しゅうしょう
名詞
標準
all-night long
文例 · 用例
車の音がもう終宵耳について」 こんなことを言って、お母さんは早や起出した。
— 島崎藤村 『桜の実の熟する時』 青空文庫
あの終宵伴侶を呼ぶような、耳についた声は、怪しく胸騒ぎのするまで捨吉の心を憂鬱にした。
— 島崎藤村 『桜の実の熟する時』 青空文庫
けだし昨夜は背の痛強く、終宵体温の下りきらざりしやうなりしが今朝|醒めきりしにやあらん。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
吉里はとかく善吉を冷遇し、終宵まったく顔を見せない時が多かッたくらいだッた。
— 広津柳浪 『今戸心中』 青空文庫
そうして休んでいるなら、見ておやりよ」「私だって疲れてるじゃ有りませんか――ああ、復た今夜も終宵泣かれるのかなあ。
— 島崎藤村 『家(上巻)』 青空文庫
然ラザレバ徒ニ纏頭ヲ他隊ノ婢ニ投ジテ而モ終宵阿嬌ノ玉顔ヲ拝スルノ機ヲ失スト云。
— 永井荷風 『申訳』 青空文庫
私はどうしても寝つかれない兄さんの耳に、さかんな鼾声を終宵聞かせたのだそうです。
— 夏目漱石 『行人』 青空文庫
今夜もまた終宵太陽の没することなし。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
作例 · 標準
窓の外で鳴く虫の声を聴きながら、終宵、亡き友との思い出に浸っていた。
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終宵語り明かした二人の間には、言葉以上の絆が生まれていた。
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荒れ狂う嵐の音に怯えながら、終宵、夜が明けるのを待ち続けた。
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