意気地
いくじ異読 いきじ
名詞
標準
self-respect
文例 · 用例
それを当の松岡は(これは譬噺で、事実談ではありません)レニンに呆れられているという事にも気づかず、「なんだ、レニンってのは、噂ほどにも無い男だ、我輩の眼光におされてしどろもどろではないか、意気地が無い!
— 太宰治 『返事』 青空文庫
そんなに気乗りがしないのなら、なぜ、はるばる北京からやって来たのだ、と開き直って聞き糺したかったが、私も意気地の無い男である。
— 太宰治 『佳日』 青空文庫
過ぎ去った様々の不幸を女々しく悔やんだり、意気地のない今の境遇に愛想をつかすのもこの頃の事である。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
意気地なく泣きながらも死力を出して、何処でも手当り次第に引っかき噛みつくのであった。
— 寺田寅彦 『枯菊の影』 青空文庫
……おまへが情けをうけてくれないので、 とにかく私はまゐつてしまつた……それといふのも私が素直でなかつたからでもあるが、 それといふのも私に意気地がなかつたからでもあるが、私がおまへを愛することがごく自然だつたので、 おまへもわたしを愛してゐたのだが……おゝ!
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
ああなると意気地のねえもんだて、息がつけねえんだからな。
— 葉山嘉樹 『乳色の靄』 青空文庫
「いき」の第二の徴表は「意気」すなわち「意気地」である。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
「野暮は垣根の外がまへ、三千楼の色|競べ、意気地くらべや張競べ」というように、「いき」は媚態でありながらなお異性に対して一種の反抗を示す強味をもった意識である。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
作例 · 標準
彼は意気地がなさすぎて、少し注意されただけで萎縮してしまう。
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どんな困難にも屈しない意気地の強さが、彼を成功に導いた。
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「あの時、もう少し意気地を出して、反対すべきだった」と彼は後悔していた。
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伝統工芸の職人は、作品に自分の意気地を込め、一切の妥協を許さない。
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