過ぎる
よぎる
動詞-五段-ラ行動詞-自動詞頻度ランク #3592 · 青空 31613 例
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文例 · 用例
どういふつもりで付けたのかまだ訊ねてみないが、僕が勝手に想像する所では、無口でそつとしておいて貰ひたい男が、誰でもが多かれ少なかれ感じてはゐても余りに底深い、流れだとして殆んど全く触れないで過ぎる態の非情を、人目にも立たず浚渫してゐるといつた風の心得であらうと思ふ。
— 中原中也 『詩集 浚渫船』 青空文庫
斯かる時純粋芸術が在りとするや、芸術が幸福な時代におけるよりも却てそれは謂はば純粋に過ぎる、純粋もいいが線が細過ぎる、といふやうなことが、いへるといふやうなことはなからうか?
— 中原中也 『詩と現代』 青空文庫
それどころか子供に関する温しきに過ぎる若干の詩篇なぞは、愚弄さへされたのであつた。
— 中原中也 『デボルド―※ルモオル』 青空文庫
私は前夜の飲過ごしでぐつたりして、少し卓子の割合には高過ぎる椅子に腰掛けて、煙草を喫つたり本を読みかけてみたり、と、急に思ひ出して此の日頃方々で受取つた名刺の整理をしたり、――要するに何の野心もなく、その日第一回の食事を済ましたばかりのところであつた。
— ――不真面目なわが心…… 『その一週間』 青空文庫
前の舗道を過ぎるヒキズルやうな足音が嫌な気がする。
— 中原中也 『夏の夜の話』 青空文庫
外を風の過ぎる音)おゝ寒む。
— 中原中也 『夢』 青空文庫
あなた、あんまり馬場を信じ過ぎると、あとでたいへんなことになりますよ。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
といふのは、それでなくても厳しい父と細々し過ぎる母とが、殊に遊ぶこと以外には何にも考へようとはしない耕二に、執拗にも間がな隙がな小言を言ひつめるので、今もやつと許されて出掛けるらしい耕二に沢山の言葉は掛けないで出してやりたかつた。
— 中原中也 『耕二のこと』 青空文庫