権門
けんもん
名詞
標準
powerful family
文例 · 用例
かの陳和卿はその後、生死のほども不明でございまして、まさか、日野外山に庵を結んで「方丈記」をお書上げになつたといふやうな話も聞かず、やつぱり、ただやたらに野心のみ強く狡猾の奇策を弄して権門に取入らんと試みた、あさはかな老職人に過ぎなかつたやうに思はれます。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
一依旧様、権門に媚びず、時世に諛らず、喰えなければ喰えないままで、乞食以下の生活に甘んじ、喰う物が無くなっても人に頭を下げない。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
そうして、他の能楽師のように別の商売に転向する芸もなく、権門に媚びる才もなく、売れない能楽を守って空しく月日を送って居られたものであろう。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
『太平記』の記者は、「日来武に誇り、本所を無する権門高家の武士共いつしか諸庭奉公人と成、或は軽軒香車の後に走り、或は青侍格勤の前に跪く。
— 菊池寛 『四条畷の戦』 青空文庫
私が愛吉の尻押しをして、権門に媚びて目録を貪らんがために、社会に階級を設くるために、弟子のお夏さんに、ねえ竹永さん。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
されど現時一般女学校の有様を見るに、その学科は徒に高尚に走り、そのいわゆる工芸科なる者もまた優美を旨とし以て奢侈贅沢の用に供せらるるも、実際生計の助けとなる者あらず、以て権門勢家の令閨となる者を養うべきも、中流以下の家政を取るの賢婦人を出すに足らず。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
どこへか持参するというからは、なにかの事情で権門へ遣い物にするのであろうと喜右衛門は推量した。
— 一つ目小僧 『半七捕物帳』 青空文庫
それだから表立つて親御へ申込まれる華族、豪商、権門の方を始め、何かに托つけて邸へ出入りする当世風の若紳士、隙があれば喰はふといふ君達狼連まで、有るは/\、自称候補者の面々が無慮一万人ばかりだね。
— 内田魯庵 『犬物語』 青空文庫
作例 · 標準
かつてこの地域は、とある権門が支配していた。
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彼女は権門の出身で、幼い頃から厳しく育てられた。
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権門の力が衰え、新しい時代が訪れた。
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ウィキペディア
権門(けんもん)とは、古代末期から中世の日本において、社会的な特権を有した権勢のある門閥・家柄・集団を指す言葉。類似した意味を持つ勢家(せいか/せいけ)と組み合わせ、権門勢家とも称された。
出典: 権門 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0