怖気
おぞけ異読 おじけ
名詞多音語
標準
fear
文例 · 用例
溺死者の屍体が二、三日もたって上がると、からだ中に黄螺が附いて喰い散らしていて眼もあてられないという話を聞いて怖気をふるったことであった。
— 寺田寅彦 『海水浴』 青空文庫
しかし今更、宗教などという黴臭いと思われるものに関る気はないし、そうかといって、夫人のいったまこととかまごころとかいうものを突き詰めて行くのは、安道学らしくて身慄いが出るほど、怖気が振えた。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
然らでも前日の竹藪以来、怖気の附きたる我なるに、昨夜の怪異に胆を消し、もはや斯塾に堪らずなりぬ。
— 泉鏡花 『妖怪年代記』 青空文庫
そこで綱右衛門は、すっかり怖気をふるって、昭和十一年三月、菩提寺の浅草玉姫町の永伝寺へ奉納して、永久に同寺に封じこめる事にした。
— 田中貢太郎 『お化の面』 青空文庫
」 果は怖気立ちて、「嫌だ、恐いもの。
— 泉鏡花 『照葉狂言』 青空文庫
由平は阿芳だけ殺してはすまないと思って、三度海の方へ歩いて往ったが、黝ずんだ海の色を見ると急に怖気がついた。
— 田中貢太郎 『阿芳の怨霊』 青空文庫
いつもは虎に向かっている羊のような怖気が、敵にあった。
— 菊池寛 『形』 青空文庫
実際、あの奴さん、ほんとうに怖気がついているのである。
— 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 『世界怪談名作集』 青空文庫
作例 · 標準
例句