胸の内
むねのうち
表現名詞
標準
what's in one's heart
文例 · 用例
感謝である、とその日から四、五日間は、胸の内もからりとしていたのであるが、また、いけなかった。
— 太宰治 『誰』 青空文庫
」 島野は多磨太が先じたりと聞くより、胸の内安からず、あたふた床几を離れて立ったが、いざとなると、さて容易な処ではない。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
ただ、そう思ってそれを言葉で上手に言いあらわす事さえ出来ず、まして行動に於ては、その胸の内の思いと逆な現象ばかりがあらわれる。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
風にも堪へぬやうな、弱々しく※たけたお方ではごさいましたが、やはり尊いお生れつきのお方はなんといつても違ふもので、征夷大将軍源実朝公の御台所に恥ぢぬ凜乎たる御自負と御決意とをつねにそのお胸の内にお収めなさつて居られたやうに日頃、私たちにも拝されました。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
そのみんなの不甲斐なさに苛立つ感情と、途方に暮れた先生の姿を見てゐるもどかしさが、次第に私の胸の内に湧いて來た。
— 南部修太郎 『猫又先生』 青空文庫
黄村先生があのように老いの胸の内を焼きこがして恋いしたっていた日本一の、いや世界一の魔物、いや魔物ではない、もったいない話だ、霊物が、思わざりき、湯村の見世物になっているとは、それこそ夢に夢みるような話だ。
— 太宰治 『黄村先生言行録』 青空文庫
胸の内には只悔やしい、悔やしいと云う叫びが聞える。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
あはれ、この少女のこころは恒に狭き胸の内に閉ぢられて、こと葉となりてあらはるる便なければ、その繊々たる指頭よりほとばしり出づるにやあらむ。
— 森鴎外 『文づかひ』 青空文庫
作例 · 標準
普段はクールな彼だが、たまに胸の内を語ってくれる。
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彼女は胸の内にある不安を、誰にも打ち明けられずにいた。
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彼の胸の内を知りたくて、そっと話しかけてみた。
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