火取
ひとり
名詞頻度ランク #1695 · 青空 27 例
標準
incense burner
文例 · 用例
彼等のあるものは火取り虫のように却って羽を焼かれ、あるものは虫入り水晶の虫のように晶結させられてしまった。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
形怪しき火取虫いと大きやかなるが、今ほど此室に翔り来て、赫々たる洋燈の周囲を、飛び廻り、飛び狂い、火にあくがれていたりしが、ぱっと羽たたき火屋の中へ逆さまに飛び入りつ、煽動に消える火とともに身を焦してぞ失せにけり。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
この時しも得三|等が、お藤を責めて婚姻を迫る折なりしかば、いかにせば救い得られんかと、思い悩みいたるうち、火取虫に洋燈消えて、こよなき機会を得たるにぞ、怪しき声音に驚かせしに、折よく外にも人ありて妹を抱きて遁出でたれば、嬉しやお藤は助かりぬ。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
廿二日、戊午、将軍家火取沢辺に逍遥せしめ給ふ、是草花秋興を覧るに依りてなり、武蔵守、修理亮、出雲守、三浦左衛門尉、結城左衛門尉、内藤右馬允等供奉せしむ、皆歌道に携はるの輩なり。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
かねて、牛鍋のじわじわ酒に、夥間の友だちが話しました事を、――その大木戸向うで、蝋燭の香を、芬と酔爛れた、ここへ、その脳へ差込まれましたために、ふと好事な心が、火取虫といった形で、熱く羽ばたきをしたのでございます。
— 泉鏡花 『菎蒻本』 青空文庫
多一の声は凜々として、「しもにんにんの宝の中に――火取る玉、水取る玉……イヤア、」 と一つ掛けた声が、たちまち切なそうに掠れた時よ。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
そうして、向きを変えてこっちへ舞いもどって来たかと思うと、あたかも火取り虫が火にむかってくるように、女房の持っている提灯を目がけて一直線に飛んで来たので、女房はきゃっといって提灯を投げ出して逃げた。
— 岡本綺堂 『異妖編』 青空文庫
その代り間代、米代、電燈代、炭代、肴代、醤油代、新聞代、化粧代、電車賃――そのほかありとあらゆる生活費が、過去の苦しい経験と一しょに、恰も火取虫の火に集るごとく、お君さんの小さな胸の中に、四方八方から群って来る。
— 芥川龍之介 『葱』 青空文庫
作例 · 標準
おばあちゃんの部屋には、古い火取が置いてあった。
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冬の夜、火取に炭を入れて暖を取った。
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この火取は、独特の趣があっていいね。
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標準
utensil for carrying live charcoal
作例 · 標準
茶道のお稽古で、火取を使って炭を運ぶ練習をした。
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火取は、燃えている炭を安全に移動させるための道具です。
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この火取は、熟練の職人が手作りした逸品だよ。
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