金坑
きんこう
名詞
標準
gold mine
文例 · 用例
三日は雨であとの一日丈が晴れたのであるが其雨の日に相川の金坑を見てこんなことがあつた。
— 長塚節 『佐渡が島』 青空文庫
このほかにも所々に(4)じつに金坑のあり、またかつてあったといわれる所には同様の口碑のない所がないといってもよいくらいにふだんにある話でございます。
— 佐々木喜善 『東奥異聞』 青空文庫
ところが、近年、或人が金坑や石炭坑を發見するつもりで本道の深山をまはつてゐたところ、ふと珍らしい林に出くわした。
— 憑き物 『泡鳴五部作』 青空文庫
西部には、まだ金坑狂時代の「野蛮海岸」の風が遺って、全国何となく二挺|拳銃の荒っぽい気分から脱し切れない。
— 牧逸馬 『斧を持った夫人の像』 青空文庫
佐渡が島へ金坑掘りに遣られるんじゃねえか……なんて考えているとドウモ頂くものが美味しく御座んせん。
— 夢の久作(夢野久作) 『人間腸詰』 青空文庫
そして甲州には昔からの金坑があるから、できうるかぎりの金塊を浜松におくれと命じた。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
でなくてさえ強慾な石見守は、私腹をこやすためと家康のきげんをとるために、金坑|掘夫をやとって八方へ鉱脈をさぐらせる一方に、甲斐の百姓町人から、ビシビシと苛税をしぼりあげて、じぶんは躑躅ヶ崎の館で、むかしの信虎時代もおよばぬほどなぜいたくをきわめている。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
こういう悪戦苦闘のあいだに、一方では、寄手の工兵が濠を埋めて、石垣の下に迫り、また、「金坑の者」と称する土龍隊をつかって、地下道を掘鑿してゆく。
— 第五分冊 『新書太閤記』 青空文庫