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片意地

かたいじ
形容動詞名詞
1
標準
stubbornness
文例 · 用例
第二に、案外片意地で高慢なところがあって、些細な事に腹を立てすぐ衝突して職業から離れてしまう。
国木田独歩 二老人 青空文庫
これに反して木製の柄で割り竹を無理にしめつけたのは、なんとなく手ごたえが片意地で、柄の付け根で首がちぎれやすい。
寺田寅彦 錯覚数題 青空文庫
その中に、ただ一つ酔っ払い式の片意地を張って、左右の手にはめた黒い手袋をドウしても脱がなかったので、未亡人から臆病者とか何とか云って散々に冷かされていた事も忘れていない。
夢野久作 けむりを吐かぬ煙突 青空文庫
無言で一日暮すこともあり、自分の性質の特色ともいうべき温和な人なつこいところは殆ど消え失せ、自分の性質の裏ともいうべき妙にひねくれた片意地のところばかり潮の退た後の岩のように、ごつごつと現われ残ったので、妻が内心驚ろいているのも決して不思議ではない。
国木田独歩 酒中日記 青空文庫
一體見得坊で、少し片意地な點もあつて、加之に負嫌。
三島霜川 平民の娘 青空文庫
ラプンツェルには、やっぱり小さい頃の、勝気な片意地の性質が、まだ少し残っているようであります。
太宰治 ろまん燈籠 青空文庫
貧乏していると、へんに片意地になるもので、どんな親しい人からでも、お金の世話になりたくないものです。
太宰治 風の便り 青空文庫
前の女教師の片意地な基督教信者であつた事や、費用をはぶいて郵便貯金をしてゐる事は、それを思出す多吉の心に何がなしに失望を伴つた。
石川啄木 青空文庫
作例 · 標準
彼は一度言い出したら最後、周囲がいくら説得しても片意地を張って自分の意見を曲げようとしない。
若い頃の情熱は影を潜め、今では自分のやり方に固執する片意地な老人として近隣から敬遠されている。
「そんなにつまらぬ片意地を張っていないで、素直に非を認めて謝ってしまえば楽になるのに」と友人に諭された。
伝統の継承という大義名分を掲げてはいるが、客観的に見ればそれは職人としての単なる片意地が引き起こした弊害に過ぎない。