喪家の狗
そうかのいぬ
名詞
標準
feeling lost like a stray dog
文例 · 用例
時計を手放した事が、運命的でもあるやうに、喪家の狗の如き、しをしをとした昨日までの感情が、少しばかり、酒の酔ひをかりて活々してきた。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
第四回 昨日は富家の門を守りて、頸に真鍮の輪を掛し身の、今日は喪家の狗となり果て、寝るに※なく食するに肉なく、夜は辻堂の床下に雨露を凌いで、無躾なる土豚に驚かされ。
— 巌谷小波 『こがね丸』 青空文庫
とにかく、江戸の市中を、喰うものも喰わず、喪家の狗のように、雪溶けの泥濘を蹴たててうろつき廻っていた。
— 森田草平 『四十八人目』 青空文庫
喪家の狗の何たるかを問え。
— 永井荷風 『偏奇館漫録』 青空文庫
その々として喪家の狗の若し。
— 和辻哲郎 『孔子』 青空文庫
しかれども喪家の狗に似たりというは、然るかな、然るかな」と。
— 和辻哲郎 『孔子』 青空文庫
雨は漏るし風は入るし、柱はかたむき廂は破れ、形容|枯槁して喪家の狗の如く、ここらで金をかけて根本的にテコ入れしなきゃ、大変なことになりそうなのですが、そこはそれ誰の持ち家か判然しないものですから、誰も手出しをせず、ついそのままになっているのです。
— 梅崎春生 『ボロ家の春秋』 青空文庫
作例 · 標準
会社を突然解雇され、行く当てもなく街を彷徨う姿はまるで喪家の狗のようだった。
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故郷を離れ、誰にも頼れずに都会で暮らす自分を、ふと喪家の狗だと感じた。
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権力争いに敗れた彼は、かつての威勢を失い、喪家の狗のようにひっそりと隠居した。
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