掻い込む
かいこむ
動詞-五段-マ行動詞-他動詞
標準
to carry under the arm
文例 · 用例
――風の模樣は……まあ何だらうと、此弱蟲が悄々と、少々ぐらつく欄干に凭りかゝると、島田がすつと立つて……九月初旬でまだ浴衣だつた、袖を掻い込むで、白い手を海の上へさしのべた。
— 泉鏡太郎 『麻を刈る』 青空文庫
」 胸に抱いていた人形を、左の脇下へ掻い込むと、右手を懐中へ捻じ込んだ。
— 国枝史郎 『南蛮秘話森右近丸』 青空文庫
馬は、長堤に呻りをたてて、土を掻い込むように走り出した。
— こけ猿の巻 『丹下左膳』 青空文庫
見ると、白皙長躯、浪裡の張順を思わせるような好い男、一とわたり、一座の驚き呆れる顔をたそがれの色の中に見定めると、腹巻をクルクルと巻き直して、丸めた着物を小脇に掻い込むと、「御免よ、あっしは忙しい身体なんだ。
— お珊文身調べ 『銭形平次捕物控』 青空文庫
見ると、白皙長躯、浪裡の張順を思はせるやうな好い男、一とわたり、一座の騷ぎ呆れる顏をたそがれの色の中に見定めると、腹卷をクルクルと卷き直して、丸めた着物を小脇に掻い込むと、「御免よ、あつしは忙しい身體なんだ。
— お珊文身調べ 『錢形平次捕物控』 青空文庫
お銀様は帯をかいこむと一緒に、その脇差を抜き放ちました。
— 禹門三級の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
また体をかがめて蜻蛉の羽を両手にかいこむ愛らしいしぐさや、その羽を左右に伸ばした両腕で押えつつ、流るるように踊って行くあの姿も忘れ難い。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫
教経は、にっこり笑みを浮べ、先ず、真先に進んだ郎党を軽々と海へ投げとばし、兄の太郎を左手に、弟の次郎を右手にかいこむなり、一息に締め殺し、「よくぞ参った、お前たち、わしの旅路の供をいたせ」 と、そのまま海に沈んだのであった。
— 第十一巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
標準
to scoop up (liquid)