訳詩
やくし
名詞
標準
translated poem
文例 · 用例
そこで今、この訳詩を読んだ西洋人の心象には、耶蘇教寺院のベルが鳴つてる町の通りを、美しい花輪や花束の群が、雲のやうに行列して行く光景、即ち葬式のイメーヂが浮んだのである。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
もつとも詩の特質は、各の主観的幻想をあたへることに存するのだから、訳詩を通じて、外国人が外国流に勝手なヴィジョンを構成し、勝手な主観的解釈をしたところで、一向に何の差支へもないわけであり、むしろ訳詩の本来の目的がそこに有るとも言へるのである。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
逆説的に言へば、すべての訳詩は誤訳であるほど好いといふ結論になる。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
本来言へば、すべての良心のある翻訳者は、小宮氏が言つた位のことは自分で訳本の序に書いている筈である、堀口大学君の如きも、その訳詩集に「失はれたる宝石」といふ題をつけてゐるし、故上田敏博士も、訳詩集を出す毎に翻訳の不可能に属することを、自ら告白して謝罪されてゐた。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
訳詩の能事は、単に原詩の想念(思想)を伝へるに止まる。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
すべての訳詩は、それが翻訳者自身の創作であり、翻案である限りに於て価値を持つてる。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
堀口大學君は、仏蘭西語の訳詩者として定評がある。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
つまり堀口の場合にあつては、すべての訳詩が翻訳であり、自分の創作になつてるからだ。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
作例 · 標準
彼の訳詩集は、フランス象徴派の詩の持つ音楽性を日本に紹介した記念碑的作品だ。
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異国の詩人の孤独を日本語の調べに乗せた彼の訳詩は、多くの若者の心を打った。
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優れた訳詩は、原詩とはまた別の、自国語としての新たな美しさを放つ。
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