抹額
まっこう異読 まっかく・もこう
名詞
標準
red headband (worn by lower rank officers)
文例 · 用例
この少女なかなかの美人で、象牙をも欺むく色白の額ぎわで巾の狭い緋の抹額を締めていたが、その下から美しい鶉色で、しかも白く光る濃い頭髪を叮嚀に梳したのがこぼれでて、二ツの半円を描いて、左右に別れていた。
— イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 『あいびき』 青空文庫
衣服を見ればことさらに風流をめかしているうちにも、またどことなくしどけないのを飾る気味もあッて、主人の着故るしめく、茶の短い外套をはおり、はしばしを連翹色に染めた、薔薇色の頸巻をまいて、金モールの抹額をつけた黒帽を眉深にかぶッていた。
— イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 『あいびき』 青空文庫
もっとちいさなおしゃべりの鳥などは、いつでもよだかのまっこうから悪口をしました。
— 宮沢賢治 『よだかの星』 青空文庫
自分は、まっこうから眉間を割られ、そうしてそれ以来その傷は、どんな人間にでも接近する毎に痛むのでした。
— 太宰治 『人間失格』 青空文庫
すわといったらその大鉈で相手のまっこうを殴わしてやろうと、ひそかに身構えをしたが、それが相手にはちっとも感じないらしいので、重兵衛もすこし張合い抜けがした。
— 岡本綺堂 『木曽の旅人』 青空文庫
まっこうを狙って撃ちおろした斧は外れて、相手の左の頸筋から胸へかけて斜めにざくりと打ち割ったので、彼は奇怪な悲鳴をあげながら娘をかかえたままで倒れた。
— 岡本綺堂 『くろん坊』 青空文庫
彼はその話をまっこうから事実として、得とくとして物語ったのであった。
— 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 『世界怪談名作集』 青空文庫
「行徳助宗、神妙にしろッ」「えッ……」 ぎょっとなって、駕籠の横からのぞかせたその顔へ、じつにみごとな啖呵がまっこうくだしにおそいかかりました。
— 毒を抱く女 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
その時代の役人は、位を示すために抹額を着用していた。
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遠目にも、彼が抹額をつけているのがわかった。
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武士の装束では、抹額は位の低い者がつけるものだった。
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