粗製
そせい
名詞
標準
crude construction
文例 · 用例
ようやく川を渉る、足袋底がこそばゆいから、草鞋を釈いて足袋を振うと、粗製のザラメ砂糖のような花崗の砂が、雫と共に堕ちる。
— 小島烏水 『梓川の上流』 青空文庫
揃いの水色の衣装に粗製の奴かつらを冠った伴奴の連中が車座にあぐらをかいてしきりに折詰をあさっている。
— 寺田寅彦 『箱根熱海バス紀行』 青空文庫
その下の棚に青い釉薬のかかった、極めて粗製らしい壷が二つ三つ塵に埋れてころがっているのを拾い上げて見た。
— 寺田寅彦 『ある日の経験』 青空文庫
危険な散歩春になつて、おれは新らしい靴のうらにごむをつけた、どんな粗製の歩道をあるいても、あのいやらしい音がしないやうに、それにおれはどつさり壊れものをかかへこんでる、それがなによりけんのんだ。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
わたくしはけさきやべつの皿を喰べすぎました、そのうへこの窓硝子は非常に粗製です、それがわたくしの顔をこんなに甚だしく歪んで見せる理由です。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
高価な器械を持つ人と、粗製の器械をもつ人との相違と本質的に同じとも言われる。
— 寺田寅彦 『感覚と科学』 青空文庫
棚や煖炉の上には粗製の漆器や九谷焼などが並べてある。
— 寺田寅彦 『異郷』 青空文庫
もしも需要者のほうで粗製品を相手にしなければ、そんなものは自然に影を隠してしまうだろう。
— 寺田寅彦 『断水の日』 青空文庫
作例 · 標準
この粗製な道具は、緊急時の修理には役立ったが、すぐに壊れてしまった。
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彼は、安価な粗製品ばかりを仕入れ、店の評判を落としてしまった。
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粗製な作りではあるが、この道具は長年の使用に耐えている。
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