安物
やすもの異読 やすもん
名詞頻度ランク #18290 · 青空 328 例
標準
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文例 · 用例
停車場のガードをくぐつて坂を登ると、暗い煤ぼけた古道具や、安物の足袋など店に竝べた、昔の宿場そつくりの町がある。
— 萩原朔太郎 『悲しい新宿』 青空文庫
処々どっしりした旧独逸の高級品屋が在り、柵を引しめる棒柱のように見えるので、下品には決して墜さないで、あとは軒並みの戦後独逸の安物屋、街のかみさんや、あんちゃん、ねえちゃんといった処へ、時々素晴らしい毛皮の令嬢奥様も交った調和が、かえって淋しく品の好い高級品屋の店頭より綺麗なのです。
— 岡本かの子 『伯林の降誕祭』 青空文庫
昼頃近くになっても霜柱の消えないような玄関の前に立って呼鈴を鳴らしてもなかなかすぐには反応がなくて立往生をしていると、凜冽たる朔風は門内の凍てた鋪石の面を吹いて安物の外套を穿つのである。
— 寺田寅彦 『新年雑俎』 青空文庫
此所に言はうとするのはそれでなく、小説家的常識の價値(それを小説家は常に誇つてゐる)が、案外くだらぬ安物にすぎないことを、それによつて始めて知つたからである。
— 萩原朔太郎 『常識家の非常識』 青空文庫
その証拠には、街頭を歩いているラッパズボンのボーイらが店頭からもれ出るジャズレコードの音を聞けば必ず安物の器械人形のように踊りだす。
— 寺田寅彦 『映画時代』 青空文庫
小路の奥の、石塀の中の一ツの家では、すゞが、安物の手ミシンにむかって、ドレスを縫ったり、ほぐしたり、また縫ったりやっていた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
降誕祭前一週間ほど、市役所前の広場に歳の市が立って、安物のおもちゃや駄菓子などの露店が並びましたが、いつ行って見ても不景気でお客さんはあまり無いようでした。
— 寺田寅彦 『先生への通信』 青空文庫
その後有色写真のいろいろな方法が案出されて、「テクニカラー」式有色映画の示す程度までは進歩したが、その色彩はまだきわめて単調でなまなましくて、かろうじて安物の三色版の水準にしか達していない。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
作例 · 標準
安物に手を出すと、結局高くつくことがある。
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普段使いのものは安物で済ませているが、特別な機会には良いものを身につけたい。
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「この安物ばかり集めても、部屋全体がおしゃれには見えないね。」
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