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草餅

くさもち
名詞
1
標準
rice-flour dumplings mixed with mugwort
文例 · 用例
――爺さんは、当夜植木|店のお薬師様の縁日に出た序に、孫が好きだ、と草餅の風呂敷包を首に背負って、病中ながらかねて抱主のお孝が好いた、雛芥子の早咲、念入に土鉢ながら育てたのを丁寧に両手に抱いて、来て、途中頭の上の火事に慌てながら、驚破や見舞、と駆込んで、台所口へ廻ったのが、赤熊と一足違い。
泉鏡花 日本橋 青空文庫
そのころになると、この北の海にも春らしい紫色の濛靄が沖に立ちこめ、日和山の桜の梢にも蕾らしいものが芽を吹き、頂上に登ると草餅を売る茶店もあって、銀子も朋輩と連れ立ち残雪の下から草の萌え出るその山へ登ることもあった。
徳田秋声 縮図 青空文庫
豆の餅、草餅、砂糖餅、昆布を切込みたるなど色々の餅を搗き、一番あとの臼をトンと搗く時、千貫萬貫、萬々貫、と哄と喝采して、恁て市は榮ゆるなりけり。
泉鏡花 寸情風土記 青空文庫
草餅の蓬よろしと、黄粉つけ、食みつつきけば、いはけなの鵙や子の鵙。
北原白秋 風隠集 青空文庫
悪く行き合せると、田舎の事だから牡丹餅をこしらえてる、餡粉の草餅を揉んでる。
北原白秋 フレップ・トリップ 青空文庫
親類の老人は百姓の嚥みくだした草餅に不審を挟んで詮議した。
田中貢太郎 雀の宮物語 青空文庫
草餅ある日学校へゆく路に黄な袋がおちてゐたひろうてみればこはいかにそれは財布でありました。
絵入り小唄集 どんたく 青空文庫
それから家へかへつたがどうも財布が気にかかり母の情の草餅もどうまあ咽喉をこすものぞ食べずに泣いておりました。
絵入り小唄集 どんたく 青空文庫