灰緑色
かいりょくしょく
名詞
標準
greenish gray
文例 · 用例
野生のイチジクが壁の裂目から生えでて、広い灰緑色の葉で壁の素肌をおおっています。
— BILLEDBOG UDEN BILLEDER 『絵のない絵本』 青空文庫
殊に遠い峰は赤沸石のやうな半透明な灰緑色を呈して、ぼんやりと漠々たる大空の内に沈んでゐる。
— 木下杢太郎 『海郷風物記』 青空文庫
丈は四五寸に伸びて、淡灰緑色の葉が四枚から六枚ぐらゐ、節毎に二枚づつ相對してゐる。
— 島木健作 『生活の探求』 青空文庫
灰緑色の雲塊を煙のような薄赤いものが貫き、西の水平線は夜のように暗いのに、東の水平線は赤銅色に輝いていた。
— 久生十蘭 『ノア』 青空文庫
柘榴のこまかい葉の繁みは真新しい油絵具の濃い緑のように濃く、生垣越しのポプラの若木の梢は軽いやわらかな灰緑色に、三角形の葉をそよがせている。
— 宮本百合子 『二つの庭』 青空文庫
海藻のような寄生木が、灰緑色にもさもさと親木を覆いつくして、枯れ枝が、苦しげにその間から腕を延して外に出ている。
— 宮本百合子 『南路』 青空文庫
「どうも廻り廻って悪い場所に来たもんじゃなア」と師父ブラウンが窓越しに灰緑色の葦や銀色の川波を眺めながら云った。
— THE SINS OF PRINCE SARADINE 『サレーダイン公爵の罪業』 青空文庫
小さなテーブルのそばの庭椅子に腰かけていた二人の男はこの灰緑色の風景の中で光り輝いている一種のシミであつた。
— THE CRIME OF THE COMMUNIST 『共産主義者の犯罪』 青空文庫