瞥見
べっけん
名詞動詞-サ変
標準
glance
文例 · 用例
僕はあいつを最初|瞥見したとき、こんにゃくの舌で顔をぺろっと舐められたような気がしたよ。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
「君が見ないさきに僕が拝見するのは失礼だと思ったから、ほんのちらと瞥見したばかりだが、でも、桜の花のような印象を受けた。
— 太宰治 『佳日』 青空文庫
夜間倦んじ疲れて、懈怠の心が起らうとする時、頭をもたげて燈光の中に先生の黒い痩せたお顏を瞥見すると、いまにも抑揚頓挫のある言葉で話しかけようとしてゐられるかの如く思はれる。
— 太宰治 『「惜別」の意圖』 青空文庫
その重々しさは四条派の絵などには到底見られないところで、却って無名の古い画家の縁起絵巻物などに瞥見するところである。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
このような点はある支那人や現代二、三の日本画家の作品にも認められるのみならず、また西洋でも後期印象派の作などにおいて瞥見するところである。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
すべての出迎へ人がするやうに、一瞬の瞥見から求める顏を探さうとして、私は電光のやうにすばやく視線を窓に貫いた。
— 萩原朔太郎 『大船驛で』 青空文庫
世界じゅうの重要不重要な出来事を短い時間に瞥見することによって世界が恐ろしく狭い空間に凝縮されて来る。
— 寺田寅彦 『映画時代』 青空文庫
おそらく途中の本屋の店先かあるいは電柱のビラ紙かで、ちらと無意識に瞥見したかあるいは思い浮かべたこの文字が、識域のつい下の所に隠れていて、それが、この時急に飛び出して来たのかもしれないと思う。
— 寺田寅彦 『神田を散歩して』 青空文庫
作例 · 標準
忙しい中でも、彼は資料にさっと瞥見する時間を見つけた。
Illusions AI · gemini-2.5-flash
一瞬の瞥見で、彼女は友人の表情から何かを察した。
Illusions AI · gemini-2.5-flash
「駅のホームで、偶然彼の姿を瞥見したんだ。」
Illusions AI · gemini-2.5-flash