嫗
おうな
名詞頻度ランク #31553 · 青空 151 例
標準
elderly woman
文例 · 用例
筧の水は、物語る白髪の嫗にさも肖てる。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
後には「うもれ(埋)」「うば(嫗)」「うばふ(奪)」「うべ(宜)」などの「う」もこれと同様の音になった。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
年紀七十あまりの、髪の真白な、顔の扁い、年紀の割に皺の少い、色の黄な、耳の遠い、身体の臭う、骨の軟かそうな、挙動のくなくなした、なおその言に従えば、金色に目の光る嫗とより、銑太郎は他に答うる術を知らなかった。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
」 と心着くと、これを嫗に握られた、買物を持った右の手は、まだ左の袂の下に包んだままで、撫肩の裄をなぞえに、浴衣の筋も水に濡れたかと、ひたひたとしおれて、片袖しるく、悚然としたのがそのままである。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
」 暗い中から白い服装、麻の葉いろの巻つけ帯で、草履の音、ひた――ひた、と客を見て早や用意をしたか、蟋蟀の噛った塗盆に、朝顔茶碗の亀裂だらけ、茶渋で錆びたのを二つのせて、「あがりまし、」 と据えて出し、腰を屈めた嫗を見よ。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
嫗は威儀正しく、膝のあたりまで手を垂れて、「はい、申されまする通り、世がまだ開けませぬ泥沼の時のような蘆原でござるわや。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
蘆の中に路があって、さらさらと葉ずれの音、葦簀の外へまた一人、黒い衣の嫗が出て来た。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
駄菓子の箱を並べた台の、陰に入って踞んで居た、此方の嫗が顔を出して、「主か。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
作例 · 標準
例句