儀装
ぎそう
名詞
標準
ceremonial equipment
文例 · 用例
住居の中の設備も、移って来る日の儀装のことも源氏は他の夫人に劣らせなかった。
— 乙女 『源氏物語』 青空文庫
ほんとから言うと、救命艇など一隻も要らないのだが――実際このタイタニックが救命艇などというものを載んでいることだけで、一部の人の眼には、猫を笑わせるに足る莫迦ばかしいことに映った――タイタニックにボウトなんて不必要な用心、しかし、これも一つの習慣的儀装であろう。
— 牧逸馬 『運命のSOS』 青空文庫
その夜の儀装の列ははなやかなものであった。
— 若菜(上) 『源氏物語』 青空文庫
女房三十人、童女と下仕えが八人ずつ侍していたのであるが、また大将家からも儀装車十二に自邸の女房を載せて迎えに出した。
— 宿り木 『源氏物語』 青空文庫
大礼の則る所は古典にあつて、中古以来、儀装・冠服皆唐制に拠つたのを廃せられた。
— 折口信夫 『橘曙覧評伝』 青空文庫
儀装をこらした小八葉の輦は、そうして、道程にすれば実に短い――時間にすれば何万何千里にも値する歳月の遥けさをとおって、吉水禅房の前に着いた。
— 吉川英治 『親鸞』 青空文庫
招かれれば、呉将軍たりと、いつでも都へ上らねばならぬ、然るときは、相府に身をかがめ、位階は一侯を出ず、車数乗、馬幾匹|定め以上の儀装もできません。
— 赤壁の巻 『三国志』 青空文庫
で、ぜひなく幕軍も儀装をととのえ、やっと入京の運びとなったものであろう。
— 帝獄帖 『私本太平記』 青空文庫