遺著
いちょ
名詞
標準
posthumous work
文例 · 用例
さうして今此遺著を読んで見ると、改めて石川君に逢着したやうな気がする。
— 伊藤左千夫 『『悲しき玩具』を読む』 青空文庫
もう、これが、私の唯一の遺著になるだろうと思いましたから、題も、「晩年」として置いたのです。
— 太宰治 『「晩年」に就いて』 青空文庫
秋田の人平田篤胤は、宣長の門に入つて二箇月にして宣長が歿し、親しく教へを受けることができなかつたが、宣長を先師と尊んで、その遺著によつて国学を励み、さかんに尊皇愛国の精神を鼓吹した。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
唯一の遺著たる水野仙子集にはをしくもお貞さんの第一期の作を餘り加へられてゐない。
— 今井邦子 『水野仙子さんの思ひ出』 青空文庫
あのドレフュウス事件では人道のために惡戰苦鬪した彼が先輩ルウソオと枕を並べて巴里のパンテオンに葬らるゝ人となつたことさへ不思議であるのに、今またその遺著が現代の日本に要求され、諸家の筆に譯さるゝ日を迎へたことは、おそらく生前の彼が夢想だもしなかつたことであらうと思ふ。
— 島崎藤村 『桃の雫』 青空文庫
けれども、水野仙子氏の遺著の序文に書かれている文章を見ても、作者が婦人の生活力の高揚ということについては、唯心的に内面的にのみ重点を置いて見ていたことが感じられる。
— 宮本百合子 『「或る女」についてのノート』 青空文庫
遺著などがあつても、何にもならない。
— 憑き物 『泡鳴五部作』 青空文庫
本篇引用の書にいたりては、謹みて中外古今碩學がたまものを拜す、實に皆その辛勤の餘澤なり、家に藏せる父祖が遺著遺書のめぐみ、また少からず。
— 大槻文彦 『ことばのうみのおくがき』 青空文庫
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4