版下
はんした
名詞
標準
artwork
文例 · 用例
」「出来上ればみんなを悦ばせるのだが――」 おじいさんは、版下を書くように、細かく綺麗な字を帳面一ぱいに書きつけたのを出した。
— 長谷川時雨 『木魚の顔』 青空文庫
そこで補筆価値百二十パーセントの堂々たる日章旗を翻した司令塔、信号マスト、水雷発射管、速射砲の設備整然たる五百|噸級、乃至二百噸級の水雷駆逐艇が五艘、九十線の銅版キメ細やかに浮き出しているとは夢にも知らずに、山羊髯が「分捕潜水艇」の標題を附けた版下の寸法書を印刷部へまわしたものだろう。
— 夢野久作 『山羊髯編輯長』 青空文庫
出版物の草稿が出来ると、その版下を書くにも、版木版摺の職人を雇うにも、亦その製本の紙を買入るゝにも、都て書林の引受けで、その高いも安いも云うがまゝにして、大本の著訳者は当合扶持を授けられると云うのが年来の習慣である。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
昔の日本画家の例えば光琳宗達などのあの、空想的な素晴らしい絵画の背後に、彼の自然からの忠実な、綿密な写生|帖がどれだけ多く存在したか、浮世絵画家の版下絵にどれだけの紙が貼り重ねられて一本の線、一人の顔が描き改められているかを知る必要がある。
— 小出楢重 『油絵新技法』 青空文庫
これには看板、版下など書く人、あらゆる習字の先生などを含むものである。
— 北大路魯山人 『美術芸術としての生命の書道』 青空文庫
だから、皆筆技三昧に満足して、やれ六朝だ、何々|法帖だ、唐だ宋だ明だと、その選択に騒ぐかと思えば、犬養元総理のように、書自慢でありながら、その新しい中国風を狙う書家もあり、近衛さんのように、先祖を忘れて版下のような字を書く人もある。
— 北大路魯山人 『美術芸術としての生命の書道』 青空文庫
一見、書家の書体であり、版下書きの書体である。
— 北大路魯山人 『高橋箒庵氏の書道観』 青空文庫
それは坊間ざらに見る、僅かに数銭を投げうてば、たちどころに揮毫するところの版下書きの書ではないか。
— 北大路魯山人 『高橋箒庵氏の書道観』 青空文庫
作例 · 標準
印刷所に版下を提出し、最終的なデザインを確認した。
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このポスターの版下は、プロのデザイナーが手掛けたものだ。
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版下作成には、細かな修正作業が伴うことが多い。
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ウィキペディア
版下(はんした)とは、印刷工程において刷版の直接の原稿となるもので、文字や画像などが構成(レイアウト)案に基づき台紙(版下台紙)に配置されて校正を行う。校了後の版下を基に製版が行われる。工程がコンピュータ処理されている場合、コンピュータのモニター上の画像のままで校正を行って版下実物の作成は省略されるか、電子印刷機で出力されたものが用いられる。
出典: 版下 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0