処女航海
しょじょこうかい
名詞
標準
maiden voyage
文例 · 用例
私をケビンに案内した部屋ボオイは室蘭丸が処女航海でそのために当夜は盛大な宴が開かれている事を告げて私の出席を求めるのであった。
— 吉行エイスケ 『孟買挿話』 青空文庫
――注意、この航海は処女航海である。
— 渡辺温 『氷れる花嫁』 青空文庫
他の船なら先ず諦めるにしても、White Star Line 会社が巨万の金を掛けた、大きさから設備から世界第一の贅沢船、造船界の革命として大評判になっているタイタニック号が、以前から宣伝に宣伝を重ねてきて、今その紐育への処女航海に大西洋へ乗り出すところなのだから、船乗冥利に尽きる機会である。
— 牧逸馬 『運命のSOS』 青空文庫
処女航海の船出に、こうして二度までも冷やひやさせられたので、乗組員の中には、不吉な予感――と迄のものではなくても、何となく気を腐らせた者もあったが、由来船乗りは迷信家揃いである。
— 牧逸馬 『運命のSOS』 青空文庫
城郭のような巨船の処女航海だ。
— 牧逸馬 『運命のSOS』 青空文庫
速力も出そうと思えば出るのだが、老練なスミス船長は、処女航海のことだから少しの無理もしたくなかった。
— 牧逸馬 『運命のSOS』 青空文庫
ただ胸ほどある据え風呂の中に恐る恐る立ったなり、白い三角帆を張った帆前船の処女航海をさせていたのである。
— 芥川龍之介 『少年』 青空文庫
勿論父のいないことは格別帆前船の処女航海に差支えを生ずる次第でもない。
— 芥川龍之介 『少年』 青空文庫