前つぼ
まえつぼ
名詞
標準
frontal sandal strap (between the toes)
文例 · 用例
――ええもう面倒臭え、四の五のいってるうちに、日が暮れちまわァ」 前つぼの固い草履の先で砂を蹴って、一|目散に駆け出した伝吉は、提灯屋の角まで来ると、ふと立停って小首を傾げた。
— 邦枝完二 『おせん』 青空文庫
羽織の紐は真田の下駄の鼻緒の前つぼを真中へ、横鼻緒を両脇にゆわえつけて高座へあがった。
— 三代目 三遊亭金馬 『噺家の着物』 青空文庫
すると、その道のほとりに煙草や荒物を商っている家があったが、店先に坐っていたお婆さんが私たちに呼びかけて、これでおすげなさいと云ってお手製の前つぼを呉れ、また火箸を貸してくれた。
— 小山清 『桜林』 青空文庫
――で、迎えに来たわけだが、何処ぞへ、廻り道でもして来たのか」「ええ」 お通は、鞍の前つぼへ、身を屈めながら、それには答えず、「勿体ない」 と、いって、駒の背から降りてしまった。
— 空の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
紀ノ五左衛門が馬の前つぼにお抱きして、蓑をかぶせ、百姓親子のごとき恰好で、夜の白々明けごろ、雑人通行の群れに交じって山ノ内街道の木戸を越え出ていたのである。
— 新田帖 『私本太平記』 青空文庫
作例 · 標準
草履の前つぼが擦れて、親指の股が少し痛い。
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長く歩いているうちに草履の前つぼが指の間に擦れて、痛くてたまらなくなった。
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浅草の履物屋で、着物の色に合わせて赤色の前つぼの草履をあつらえてもらった。
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