横笛
よこぶえ異読 おうてき・ようじょう・おうじゃく
名詞
標準
transverse flute (e.g. a fife)
文例 · 用例
物に滲み入るような簫の音、空へ舞い上がるような篳篥の音、訴えるような横笛の音が、互いに入り乱れ追い駆け合いながら、ゆるやかな水の流れ、静かな雲の歩みのようにつづいて行く。
— 寺田寅彦 『雑記(1)』 青空文庫
甚三の笛とは、いつの頃からか、かやには余程遠い昔と思われる頃から、かやの家の裏門から続く広い耕地を越えた、南の方の村落から、毎夜聞えて来る横笛の音なのである。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
それは晩春の頃からころころと啼き始めて、やがて湧き立つ様に野をこめる蛙の声が、どんなにめずらしくなつかしく、かやの稚い心をそそる夜も、秋祭りの野太鼓が、しきりに響いて渡る頃であっても、かすか乍らも澄み透って一縷の哀調を運ぶ横笛の音なのであった。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
甚三とは、横笛を吹く南の村落の若者の名であるのだそうであった。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
ただじんざという呼名の響が、かやの耳に通って来る、横笛の音に、何とはなしのなつかしさを添える様になった。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
甚三の哀調を帯びた横笛の音は、毎夜また、南の村落から聞えて来る様になった。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
序にもう一つ通名があって、それは横笛である。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
九百九十九の電燈の、大路小路に残ったのが、星を散らして玉を飾って、その横笛を鏤むる。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
作例 · 標準
学校の音楽の授業で、初めて横笛の演奏に挑戦した。
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民族音楽の演奏会で、その澄んだ音色が美しい横笛のソロを聴くことができた。
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祭囃子では、鉦や太鼓と共に、軽快なリズムを奏でる横笛が欠かせない。
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