憂心
ゆうしん
名詞
標準
grieving heart
文例 · 用例
顧ふに彼必ず憂心あるべし。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
かくて、この二人もまた夜の海岸を歩み出したのは、前の二人とは違い、半ば散歩のような気持に見えましたが、これでも、たしかに相当の憂心を、二人の即興者の身の上にかけていることには違いありません。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
ねんごろに逝くものを葬う重厚な村の儀式気分は少しもなく、みな、憂心※々として墓地に群がり、ある者は墓の前に額ずき、ある者は墓を抱いてみな泣いている。
— 農奴の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
心は山東に、身は呉にあり憂心は熱く 涙は冷ややかこころざし成るの日は笑うべし黄巣も丈夫のかずにあらずと「※城県人宋江作」「むむ、久しぶりでものを書いた」 筆をおくと、彼は椅子に返って、片手に杯を持ち、片手の指で木琴を叩くように卓を弾き、小声でそれを吟じてみた。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
けれど顕家が精いッぱいな憂心の吐露ではあった。
— 黒白帖 『私本太平記』 青空文庫
表紙は糸瓜の宿の衷平(碧童)の手でゆうしんじようとなつてゐる。
— 芥川龍之介の囘想 『二つの繪』 青空文庫
作例 · 標準
我が子の将来を思うと、親は常に憂心が絶えない。
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戦地から戻らない息子を案じ、彼女は日々憂心を募らせていた。
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平和な世の中であっても、社会の片隅で憂心を抱えている人々がいる。
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