中景
ちゅうけい
名詞
標準
middle distance
文例 · 用例
中景の右の方は樫か何かの森で、灰色をした逞しい大きな幹はスクスクと立ち並んで次第に暗い奥の方へつづく。
— 寺田寅彦 『森の絵』 青空文庫
人の群れが黒蟻のように集まったそこの光景は、葉子の目の前にひらけて行く大きな港の景色の中景になるまでに小さくなって行った。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
此所が山中景色第一の所でした。
— 上野戦争当時のことなど 『幕末維新懐古談』 青空文庫
百里の距離を作るには日本画では、先ず近景を描き、中景を描き、而して百里の先きを同じ大きさにおいて一幅の中に収めてしまい、その間には雲煙、あるいは霞を棚引かせて、その中間の幾十里の直接不必要な風景を抹殺してしまう。
— 小出楢重 『油絵新技法』 青空文庫
文中景色を叙したのはすくないが、駿河の松野殿御返事といふ一文には、鵞目一結、白米一|駄、白小袖一、送り給び畢んぬ。
— ――よく生きよとの―― 『尼たちへの消息』 青空文庫
時節は既に冬近くなっていたが南国の山水はまだ夏のようであったと見えて、枕山は「南中景物従頭錯。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
○それを追つてパンすると、中景に道路一杯に右往左往してゐる豚の群。
— 三好十郎 『おスミの持参金』 青空文庫
これ等は一インチばかり離れていて、一枚には暗い木立の前景と、遠方の丘の中景とが描いてあり、他の一枚には、あの雄大な富士の、力強い写生が描いてある。
— 日本その日その日 『日本その日その日』 青空文庫
作例 · 標準
この絵画は、手前の近景、奥の遠景、そして中景のバランスが見事だ。
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写真では、中景に主題を配置することで奥行き感を出すことができる。
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彼は中景に立つ木々の描写に時間をかけた。
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