遠景
えんけい
名詞頻度ランク #38203 · 青空 174 例
標準
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文例 · 用例
コバルトの空には玉子色の綿雲が流れて、遠景の広野の果の丘陵に紫の影を落す。
— 寺田寅彦 『森の絵』 青空文庫
それで、遠景の碧味がかった色を生ずるような塵はよほど小さなもので、普通の意味の顕微鏡的な塵よりも一層微細なものではないかと疑いが起る。
— 寺田寅彦 『塵埃と光』 青空文庫
悲しい月夜かなしい遠景かなしい薄暮になれば、労働者にて東京市中が満員なり、それらの憔悴した帽子のかげが、市街中いちめんにひろがり、あつちの市区でも、こつちの市区でも、堅い地面を掘つくりかへす、掘り出して見るならば、煤ぐろい嗅煙草の銀紙だ。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
廣びろと打ちひらけてゐる遠景を目前にしながら。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『巴里の手紙』 青空文庫
「牡丹」の絵は前景がちょっと日本画の屏風絵のようであり遠景がいつもの石井さんの風景のような気がして、少しチグハグな変な気がする。
— 寺田寅彦 『昭和二年の二科会と美術院』 青空文庫
たちまち遠景を汽車のはしりてわれの心境は動擾せり。
— 萩原朔太郎 『純情小曲集』 青空文庫
たちまち遠景を汽車の走りて我れの心境は動騷せり。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
なほあり余る空地には犬と遊ぶ老人、子供を連れた乳母女中、逢曳の男女等が、干潮の潟の蟹の数ほど夕陽の下に林の遠景まで続いてゐる。
— 岡本かの子 『英国メーデーの記』 青空文庫
作例 · 標準
窓から遠景を眺めると、心が落ち着く。
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その絵画は、手前の人物だけでなく、奥の遠景まで精緻に描かれていた。
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霧がかかって遠景がぼやけている。
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