私財
しざい
名詞頻度ランク #44526 · 青空 66 例
標準
private funds
文例 · 用例
熊楠は帰朝後十二年紀州におり、ずいぶん少なからぬ私財を投じ、主として顕微鏡的の微細植物を集めしが、合祀のため現品が年々滅絶して生きたまま研究を続け得ず。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
しかし日本人も決して高くドイツ人を笑い得ず、予が報国の微衷もて永々紀州のこの田舎で非常の不便を忍び身命を賭して生物調査を為し、十四年一日のごとく私財を蕩尽して遣って居るに、上に述べた川村前知事ごとき渝誓してまで侮辱を加え来る者がすこぶる少なからぬからというて置く。
— 兎に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
彼はその私財をもって方々に劇場や音楽堂を建てたり、競技場や競走路をつくったり水道や温浴場をこさえたり、ギリシャ各地の滅びた都市を復旧再興させたり、実にさまざまの驚くべき大規模な公益事業をしているが、もってその富のいかに巨大であったかが察せられる。
— WILLIAM WILSON 『ウィリアム・ウィルスン』 青空文庫
お兼の開きしは、ほんの十町内外の路なれども、一女子の私財を以てせり。
— 大町桂月 『鹽原新七不思議』 青空文庫
藩閥内閣打破の運動が、起る度に、父はなけ無しの私財を投じて惜しまなかった。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
藩閥打破を口にする志士達に、なけ無しの私財を散じて惜しまなかった。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
この非倫な牧師は信者に懺悔をしいて秘密を告白させては、相手の弱点をにぎり、それをたねに脅迫して、獣欲を恣にし、私財を蓄えていたのです。
— 平林初之輔 『悪魔の聖壇』 青空文庫
あきらかにその一事もまた、私財横領のよかならぬ悪計を察するに充分な行動でしたから、無数と言ってもいい程の千両箱を行列つくって担わせながら、しすましたりというように引き揚げようとしていた二人の前にずいと立ちふさがると、退屈男は黙ってバラリ編笠をはねのけました。
— 京へ上った退屈男 『旗本退屈男 第四話』 青空文庫
作例 · 標準
災害で壊滅的な被害を受けた故郷を復興させるため、彼は私財を投じて基金を作った。
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「自分の私財で賄える範囲なら、誰にも文句は言わせない」と彼は強気に答えた。
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研究資金が底をついたが、彼は私財を切り崩して実験を継続した。
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