朝霧
あさぎり
名詞
標準
morning fog
文例 · 用例
河口湖の湖面は朝霧に覆はれ、白く眼下に烟つてゐる。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
平気で、陽気で、藁束のやうにしむみりと、朝霧を煮釜に填めて、跳起きられればよい!
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
三 朝霧が山村を罩めて、鶏の声が、霧の底から聞える、黄色い南瓜の花に、まだ夢が残つてゐるかして、寝惚けた姿をしだらなく大地に投げ出してゐる、ぼツと白壁が明るくなる、森がうつすらと、烟つぽい緑を、向うの山の懐に、だんだら、染めに浮かせる、起き上つて支度をする頃は、方々の家から、軽い炊煙が立ちはじめた。
— 小島烏水 『天竜川』 青空文庫
八月二十八日 晴、驟雨 朝霧が深く地を這う。
— 寺田寅彦 『震災日記より』 青空文庫
朝霧ゆふ霧のまぎれに、声のみ洩らして過ぎゆくもをかしく、更けたる枕に鐘の音きこえて、月すむ田面に落らんかげ思ひやるも哀れ深しや。
— 樋口一葉 『あきあはせ』 青空文庫
すぐ足もとから百丈もの断崖になっていて、深い朝霧の奥底に海がゆらゆらうごいていた。
— 太宰治 『断崖の錯覚』 青空文庫
ふかい朝霧の奧底に、海水がゆらゆらうごいてゐた。
— 太宰治 『道化の華』 青空文庫
人通りはなくて朝霧にぬれたベンチが横たわり、遠くにノートルダームの双生塔がぼんやり見える。
— 寺田寅彦 『音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」』 青空文庫
作例 · 標準
朝霧の例文
朝霧がかかった山道を車で走る。
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朝霧が晴れると、景色がはっきり見えてくる。
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ウィキペディア曖昧さ回避
朝霧(あさぎり)は、朝に立つ霧のことを指す語(原義)。秋の季語。以下はこの派生用語。
朝霧
- 地理
- 朝霧高原 — 静岡県富士宮市の富士山麓にある高原。
- 鉄道
- かつて小田急電鉄が運行していた「特別準急」。気動車による運転。上記の朝霧高原にちなむ。後述の特急「あさぎり」の前身。
- 朝霧駅 — 兵庫県明石市にあるJR西日本・山陽本線(JR神戸線)の駅。
- 艦艇
- 大日本帝国海軍の駆逐艦。同名の艦が2隻存在した。
- 朝霧 (春雨型駆逐艦) — 春雨型の第4番艦。
- 朝霧 (吹雪型駆逐艦) — 吹雪型の第13番艦。
- 作品
- 朝霧 (北村薫の小説) — 北村薫の小説。
- 朝霧 (富田常雄の小説) — 富田常雄の小説、およびこれを原作とする1953年公開の日本映画(佐々木啓祐監督)。
- 朝霧 (阿部知二の小説) — 阿部知二の小説、およびこれを原作とする1955年公開の日本映画(丸山誠治監督)。
- 朝霧 (1968年の映画) — 1968年製作・1971年公開の日本映画(吉田憲二監督)。
- 朝霧の巫女 — 宇河弘樹の漫画作品。
- 朝霧- 天地雅楽の音楽作品。
- その他
- 日本人の姓の一つ。
- (10157) アサギリ — 小惑星の一つ。
- 明石市立朝霧中学校 — 兵庫県明石市にある公立の中学校。
あさぎり
- 鉄道
- あさぎり_(列車)
- 以下の2種類があった。前者は改称して現存。
- 小田急電鉄が運行していた特急列車。2018年3月17日のダイヤ改正で「あさぎり」から「ふじさん」に名称を改めた。JR東海の御殿場線へ乗り入れる形態で運行。
- かつて同社が運行していた「連絡急行」(当初は「特別準急」)。電車による運転。上記特急の前身であり、前述の特別準急「朝霧」の後身。
- かつて国鉄が日田彦山線で運行していた列車(準急→急行→快速)。
- あさぎり駅 — くま川鉄道湯前線の駅。後述の「あさぎり町」に所在。
- その他
- あさぎり町 — 熊本県南部に位置する球磨郡の町。
- あさぎり (護衛艦) — 海上自衛隊の護衛艦。あさぎり型護衛艦の1番艦。
出典: 朝霧 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0