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薄曇り

うすぐもり
名詞名詞-の形容詞
1
標準
slightly cloudy
文例 · 用例
薄曇りの空が針葉の間から隙いて見える、根を張り樹脂の多い、男松の印象を此の顔は与へた。
中原中也 校長 青空文庫
それは薄曇りの風の弱い冬日であったが、高知市の北から東へかけての一面の稲田は短い刈株を残したままに干上がって、しかもまだ御形も芽を出さず、落寞として霜枯れた冬田の上にはうすら寒い微風が少しの弛張もなく流れていた。
寺田寅彦 鴫突き 青空文庫
ああ、薄曇りの空低く、見通しの町は浮上ったように見る目に浅いが、故郷の山は深い。
泉鏡花 国貞えがく 青空文庫
火葬場からの帰途、それは薄曇りの日であつたが、白つぽい道の上を歩きながら、死んだ弟の次の弟が、訊かれたでもないのに、フト語り始めるのであつた。
中原中也 亡弟 青空文庫
「ちょっと、あたしに、その電報|頂戴よ」 五月の薄曇りの午前に、千歳は箱根湯本の玉屋の入口の暖簾を潜った。
岡本かの子 呼ばれし乙女 青空文庫
潮は光るが、空は折から薄曇りである。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
が、吉野紙を蔽えるごとき、薄曇りの月の影を、隈ある暗き葎の中、底を分け出でて、打傾いて、その光を宿している、目の前の飛石の上を、四つに這廻るは、そもいかなるものぞ。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
何かの拍子に、その鐘が鳴ると目が覚めよう、と思う内…… 身動ぎに、この美女の鬢の後れ毛、さらさらと頬に掛ると、その影やらん薄曇りに、目ぶちのあたりに寂しくなりぬ。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
作例 · 標準
例句