虫の息
むしのいき
表現名詞
標準
dying breath
文例 · 用例
吹き飛ばされると同時に、したゝかにどっかを打ったらしい妊婦は、隅の方でヒイ/\虫の息をつゞけていた。
— 黒島傳治 『土鼠と落盤』 青空文庫
そこからは、呻きも、虫の息も、何等聞えなかった。
— 黒島傳治 『土鼠と落盤』 青空文庫
虫の息の親父は戸板に乗せられて、親方と仲間の土方二人と、気抜けのしたような弁公とに送られて家に帰った。
— 国木田独歩 『窮死』 青空文庫
そのうちにみんな疲れてヘトヘトになって、あっちへバタリ、こっちへバタリたおれて、とうとうみんな動けなくなってしまいまして、みんな虫の息で、「もう、とてもお酒は飲めませぬ」「踊りも踊れませぬ」「早く死なないようにして下さい」 と頼みました。
— 夢野久作 『豚吉とヒョロ子』 青空文庫
彼は穴の奥で三日間は虫の息で、生きてゐるのだか死んでゐるのだか、それこそ全く幽明の境をさまよひ、四日目に、猛烈の空腹感に襲はれ、杖をついて穴からよろばひ出て、何やらぶつぶつ言ひながら、かなたこなた食ひ捜して歩いてゐるその姿の気の毒さと来たら比類が無かつた。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
それで檀那さんの方はもう事切れてしまい、夫人の方は虫の息ですって、――どうも全く、あたら名門の末を本当に、――」 ホームズは一語も発せず、馬車に大急ぎで乗り、それから七|哩以上の道のりを、全く黙し切ったままであった。
— コナン・ドイル 『暗号舞踏人の謎』 青空文庫
顔は土気色で、紫の唇が息を出し入れするたびに泡を吹く――虫の息だ。
— THE STOCK-BROKER'S CLERK 『株式仲買人』 青空文庫
男は口からおびただしい血を吐いて、虫の息で倒れている。
— 蝶合戦 『半七捕物帳』 青空文庫
作例 · 標準
長時間の残業とストレスで、課長は虫の息のような状態だった。
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病院に運び込まれた老犬は、すでに虫の息で、もう長くはないだろうと医者に言われた。
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あの会社は赤字続きで、虫の息のような経営状態だそうだ。
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