第六天
だいろくてん
名詞
標準
sixth heaven (of the desire realm)
文例 · 用例
破傘の尻端折、下駄をつまんだ素跣足が、茗荷谷を真黒に、切支丹坂下から第六天をまっしぐら。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
「何方かお探しになっておりますか」「私は第六天坂の下に叔母がいると云うことを聞きまして、尋ねてまいった者でございますが、往って見ますと、その叔母は、とうに何処へか引越していないので、此処まで帰ってまいりましたが、他に往く目的もないので困っております」 と、女は萎れて云った。
— 田中貢太郎 『花の咲く比』 青空文庫
「林泉寺は茗荷谷ですが、それから遠くない第六天|町に高源寺という浄土の寺がありました。
— 地蔵は踊る 『半七捕物帳』 青空文庫
浅草の茅町一丁目、第六天の門前に小さい駄菓子屋があります。
— 菊人形の昔 『半七捕物帳』 青空文庫
今は小石川|第六天町横田方にお住居です。
— 伊藤野枝 『編輯室より(一九一五年一月号)』 青空文庫
もしあの時空腹のまま、畢波羅樹下に坐っていられたら、第六天の魔王|波旬は、三人の魔女なぞを遣すよりも、六牙象王の味噌漬けだの、天竜八部の粕漬けだの、天竺の珍味を降らせたかも知らぬ。
— 芥川龍之介 『俊寛』 青空文庫
第六天の魔王の祟りで、女院御悩があつたが、天子自ら二才の馬に唐鞍を置き、刃の大刀を佩いて、紫宸殿に行幸せられると、魔王は、霊宝の威徳によつて、即座に退散して、御悩|忽平癒した。
— 折口信夫 『愛護若』 青空文庫
だが、「谷行」の様な、山入りの生活を明らかに見せるものがあり、又、天狗も「第六天」や「鞍馬天狗」や「善界」など、数へきれない程あるでせう。
— 折口信夫 『翁の発生』 青空文庫
作例 · 標準
仏教の世界観では、第六天は欲望界の最上位に位置する。
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織田信長は、自らを第六天魔王と称したことで知られる。
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第六天という言葉は、現代でも権力や支配を象徴する比喩として使われることがある。
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